金沢市議会 > 1992-03-11 >
03月11日-03号

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  1. 金沢市議会 1992-03-11
    03月11日-03号


    取得元: 金沢市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-05
    平成 4年  3月 定例会(第1回)          平成4年3月11日(水曜日)      -------------------------●出席議員(43名)    議長  山田初雄君         副議長  中川外司君    1番  沢飯英樹君        2番   高村佳伸君    3番  中西利雄君        4番   宮保喜一君    5番  的場豊征君        6番   中村勲君    7番  田中仁君         8番   玉野道君    9番  近松美喜子君       10番   森尾嘉昭君    11番  関戸正彦君        12番   升きよみ君    13番  杉浦常男君        14番   東出文代君    15番  出石輝夫君        16番   石坂修一君    17番  朝倉忍君         18番   安達前君    19番  中村正君         20番   木下和吉君    21番  野本昇君         22番   小津正昭君    24番  干田哲郎君         25番   西村直則君    26番  井沢義武君         28番   北井博君     29番  不破実君          30番   大谷正男君    31番  本間勝美君         32番   南部康昭君    33番  田中昭吉君         34番   川紘一君     35番  松本捷男君         36番   神川利男君    37番  山田透君          38番   平田誠一君    39番  村池久一君         40番   鴻野博司君    42番  北市朗君          43番   勝田三郎君    44番  末岡尚君●欠席議員(1名)    23番  上田忠信君 --------------------------------------●説明のため出席した者  市長       山出保君      助役       奥清君  収入役      乙村董君  公営企業管理者  油屋賢三君     教育 委員長    林勝次君  都市政策部長   多田衛君      総務部長     山下修平君  財務部長     岸谷隆君      経済部長     古沢澄男君  中央卸売市場長  笹川弘康君     農林部長     森正明君  保健環境部長   佐子田正君     市民福祉部長   寺西博君  生活環境部長   古浜修三君     土木部長     前田弘君  都市建設部長   岸博之君      下水道部長    中西崔君  市立病院     村本猛君      美術工芸大学   宮崎明倫君  事務局長               事務局長  教育長      石原多賀子君    国体事務局長   谷川博明君  消防長      山本義雄君     兼教育次長  財政課長     近藤義昭君 --------------------------------------●職務のため出席した事務局職員  事務局長    山本達雄君      議事調査    木谷義彦君  議事調査課長  中西勝之君      課長補佐  議事係長    坂本外喜夫君     主査      宮田敏之君  主任      大脇正昭君      書記      田村稔君  書記      中宗朋之君      書記      堂岸豊君  総務課長補佐  宮島義光君      主査      越川恭明君  主査      北野弘之君      書記      前田斉君 --------------------------------------●議事日程(第3号) 平成4年3月11日(水)午前10時開議日程第1 議案第1号平成4年度金沢市一般会計予算ないし議案第67号財産の取得についてならびに報告第1号ないし報告第3号専決処分の報告について                                 (質疑)日程第2 一般質問 --------------------------------------●本日の会議に付した事件 議事日程(第3号)に同じ --------------------------------------            午前10時4分 開議 △開議 ○議長(山田初雄君) 本日の出席議員数は、ただいまのところ43名であります。 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △会議時間の延長について ○議長(山田初雄君) あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案上程 ○議長(山田初雄君) これより、日程第1議案第1号平成4年度金沢市一般会計予算ないし議案第67号財産の取得について並びに報告第1号ないし報告第3号専決処分の報告について、以上の議案67件、報告3件を一括して議題といたします。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △質疑・一般質問 ○議長(山田初雄君) これより、質疑並びに日程第2一般質問をあわせ行います。 通告がありますので、順次発言を許します。 42番北市朗君。   〔42番北市朗君登壇〕   (拍手) ◆42番(北市朗君) 平成4年定例第1回金沢市議会に当たり、私は自由民主党金沢市議員会を代表して、以下数点にわたり質問いたします。 質問の第1点は、市長の施政方針と平成4年度予算案についてであります。 景気の減速傾向のもと、国の平成4年度予算案においては大幅な税収不足から一般歳出の伸びが前年度比 4.5%増にとどまり、また一方、本市においても法人市民税の伸び悩みが懸念されるこれら厳しい財政環境の中で編成された来年度予算は、交付税措置のある起債の積極的導入を進めるなど、財源確保にはこれまで以上に腐心されたものと拝察いたします。 山出市長は、提案説明の中で「就任以来思い描いてきた事業の実現に心を砕き、平成4年度を『21世紀への新しい道筋を切り拓く年』と位置づける」と述べられたごとく、本市の最重要課題である金沢駅周辺整備を初めとした都市基盤整備、「福祉プラン21金沢」の具現化、都市景観施策に力点が置かれ、加えて産業、教育、文化、環境と、各分野に細かい配慮がなされ、また、将来への布石も打たれております。一般会計では、地方財政計画を大きく上回る 9.6%増という積極型の予算であるにもかかわらず、公債費比率を 9.8%に抑え、引き続き健全財政を維持されており、市長の確かな財政手腕と21世紀の市政を展望するその先見の明を確かめた今、我が党は、この平成4年度予算案を高く評価するものであります。 日本の各都市が画一化され、没個性化していく中、金沢がこれから進むべき方向は、町の個性を磨き、絶えざる創造と革新を加えていくことであると考えられ、新年度予算案は、市長が就任の際掲げられた5つの基本政策の実現に向かっての積極果敢な予算であると考えるものでありますが、どのような点に特に配慮されたのか、まずお伺いいたします。 以下数点、お伺いいたしたいと存じます。 国と地方の役割分担において地方の果たすべき役割が重要視されている今日、国の財政事情が安易に地方に転嫁されることがあってはならないと思います。今回、公共事業等に係る国庫補助率の削減に対する臨時財政特例債の残高に交付税措置がされたとはいえ、補助率削減は、平成5年度までの暫定措置として依然として継続されております。国に対しては、今後とも社会基盤の整備推進という観点に立って、国庫補助率の復元はもとより、権限移譲を前提とした上での国庫補助金の一般財源化など、地方への税財源の充実を一層求めていく必要があると思いますが、市長の所見をお伺いいたします。 次に、市税収入の見込みについてであります。景気の先行きに予断が許されない状況下、積算にはこれまで以上に慎重を期されたことと存じますが、中でも個人市民税は対前年度当初比9.9%の伸びを見込まれております。この根拠はどこに求められたのか、市税全体の予算額確保の見通しにあわせてお聞きいたします。 さらに、対前年度当初比29.9%の増加を見た市債についてであります。国においては、地方の自主的、主体的な活力ある地域づくりに交付税措置のある起債を認めるなど、積極的な支援を行うとしております。今回増加した市債は、そのほとんどがこの起債に該当するものでありますが、地域総合整備事業債を初めとした起債は、一部に交付税措置があるものの、一方では市単独での財政負担対応が必要となってくるものであります。今後の導入方針にあわせ、後年度への影響についてお伺いいたします。 関連して、来年度は、東斎場の開設に続き、南斎場、内川墓地公園などの環境衛生施設の整備が進められようとしております。これらの施設の整備には、国・県の補助が見込めず、多額の市費が必要となるものであります。引き続き大型プロジェクトも控えており、今後、財政の年度間調整がより一層求められると思いますが、これらへの対応についてお伺いいたします。 また、政府においては、停滞感が強まっている景気に対し、てこ入れ策を検討しているようでありますが、市長は本予算執行に当たり、これに呼応した方策を検討されているのか、この際、伺っておきます。 次は、常に受益と負担の観点から適時適切な見直しが必要な公共料金についてであります。今回、下水道料金、保育料が改定された一方で、ガス、水道料金の据え置きを初め、国保料についても、新しく制度化された国保財政安定化支援事業を受けて、一般会計から6億 7,000万円の繰り入れを実施し、6年連続で料率を据え置き、また、新たに1歳児への医療費助成を行うなど、市民負担の軽減にも最大の努力が払われているものと存じます。市長は、今回の公共料金の改定に当たりどのような考えで臨まれたのか、お伺いいたします。 質問の第2点は、都市基盤整備と景観対策についてであります。金沢-高岡間での北陸新幹線本格着工の実現が見込まれる中で、駅周辺を初めとする都心軸整備に一層の弾みがつく本年は、まさに環日本海時代の到来を視野に入れた都市基盤整備の正念場の年であると存じます。かかる観点を踏まえ、まず、新幹線建設と新駅舎整備についてお尋ねいたします。 フル規格での全線整備により、金沢経由でも東京-大阪間を3時間で結ぶことも可能と思われる北陸新幹線は、輸送量が限界に達した東海道新幹線の代替補完機能も兼ね備え、国家的見地からも一日も早い完成が望まれるところであります。そこで、本市の都市基盤整備に不可欠な北陸新幹線の建設促進に向けての全庁的な取り組みについてお伺いいたします。 また、新幹線建設に並行しての駅東口整備については、新駅舎を金沢市の顔として、景観に配慮した個性的で後世に誇れるすばらしいものにと期待するものでありますが、本市も候補地と言われる「町づくりと一体となった駅舎緊急整備事業」の指定に対する見通しと、駅舎整備に向けての市長の率直なお考えを承りたいと存じます。 ところで、指定地域に公共投資を重点的に行うなどにより都市基盤整備を進め、活力ある地方中核都市を建設するための地方拠点都市整備法案が今国会において審議されようとしております。さきの本議会において、地方分権並びに第2政令都市実現に向けて、市長は前向きの発言をされておられますが、この法案の成立を念頭に置いての本市の対応について、お伺いしておきたいと思います。 次に、今日、都市基盤整備上重要な要素となっております本市の総合的な交通体系についてお尋ねいたします。市内幹線道路における慢性的な交通渋滞解消の一方策として、環状道路網建設を最重点課題として積極的に取り組まれる市長の姿勢を我が党も高く評価いたします。未着手の区間も含め、一刻も早い全線開通を目指し、引き続き、我々議会を含め全市一丸となって取り組んでいかねばならないと存じます。 さらに、今後の交通体系の整備に当たり、既存の鉄道線の延伸や、JRと北鉄との相互乗り入れを含めた有効利用、また、近年、地球環境に優しい乗り物として見直されている自転車の利用を促進するため、公共交通機関との接続をより円滑化する駐輪場の整備等も研究していくべきであります。新交通システムを初めとするハード面の整備とともに、通勤時のパーク・アンド・バスライド等、ソフト面も含めた総合的な交通体系整備のあり方について、市長の所信をお伺いしたいと存じます。 また、道路建設に関連して、来年度予算案に調査費を盛り込まれた犀川の城南架橋について、橋梁の規格や取りつけ位置、あるいは接続道路などの概略的方針と事業化に向けての手法についてお伺いいたします。 次に、景観対策についてお尋ねいたします。近代的装いへの変化が金沢のイメージと異なるとの印象を持つ観光客がふえているとも言われ、また全国チェーン店等の大きな屋外看板のはんらんが話題になっている昨今、歴史と伝統ある金沢の都市景観が侵食されていることに危機感を持つのは、私一人ではないと思います。伝統的建築物が木造であることや、居住者の生活への影響等から、金沢らしい個性的景観の保存については種々の問題があり、また、開発に対してのいたずらな規制は都市の発展を阻害し、活力をそぐこととならないかと危惧するものであります。 個性豊かな本市の景観形成には、「景観は公共のもの」との市民意識の醸成が何よりも大切であります。個々の主観的要素が強い景観行政には御苦労も多いと拝察いたしますが、市民意識啓発の具体策と、保存と開発を調和させた個性あふれる金沢らしい都市景観形成町並みづくりにかける市長の決意をお聞かせいただきたいと思います。 さらに、例えば、県と市で施行が異なる道路の境界部分で舗装の方法が違う点や、本市が定めた景観形成基準に疑問の声が上がるなど、景観行政を推進する同じ行政の立場として、足並みがそろわない点が幾つか指摘されております。この際、景観対策事業における国、県、市の整合性や協力体制について、市長の所見をお伺いいたしたいと存じます。 質問の第3点は、活力あふれる町づくりについてであります。近年、都市も企業と同様に競争の時代を迎え、各都市が魅力ある町づくりを競っております。外に都市の魅力をアピールすることも大切でありますが、町づくりは、基本的にそこに住む人たちが良質の生活ができること、これが第一義であります。個性的な町づくりは、あくまでも市民に喜ばれるものでなければなりません。そして、自分たちの町に誇りと自信を持てる個性を磨く必要があると存じます。かかる個性ある町づくりが本市の活力を生み出すとともに、また、市長がかねがね述べられている金沢の国際化にもつながると確信するものであります。そして、個性的な町づくりを進めるには、地域にある自然、風土、歴史、文化、産業などの独自の地域資源を活用する知恵が必要と存じます。すなわち、企画力、演出力、宣伝力があって初めて、これら資源が個性的な町づくりの貴重な材料になり得ると考えるものであります。 そこで、まず「国際文化産業都市金沢」を目指す活力ある町づくりに対する市長の理念をお伺いしたいと存じます。 次に、国際化への対応についてであります。文化・学術、スポーツ、経済などと各分野の国際交流の推進が求められている今日、地方自治体の課題として国際化推進体制の整備、人材の育成、住民への啓発、交流のための施設整備などが考えられます。近く外務省の外郭団体である国際協力事業団--JICAの日本海側初の北陸支部が本市に開設されるなど、本市としても国際化の波を積極的に活用し、文化、産業の振興につなげていくことはまことに意義深く、市民の国際感覚を醸成し、市民レベルの交流にも大いに寄与するものと考えます。新年度から設置される国際交流室は、まことに時宜を得たものと評価いたすものでありますが、どのような役割を担うこととなるのでありましょうか。今後の姉妹都市交流の充実策にあわせ、お伺いいたします。 また、国際コンベンション都市の指定を受けている本市としては、国際コンベンションの誘致を今後とも活発に行うべきであります。ここ数年の本市での開催数と、今後の見通しについてお尋ねしたいと存じます。 次に、産業の活性化についてであります。都市型産業の立地を目指す森本丘陵工業団地も、いよいよ「金沢テクノ・パーク」と銘打ち、本格的な開発造成が進められることとなり、今後、企業誘致にも拍車がかかるものと大いに期待するものであります。そこで、将来を見据えた工業立地を考えるとき、まず消費や人材があり、最終的に、結果的に経済機能が備わってくるという地域開発の進め方を行うべきと考えるものであります。ハイテク企業の誘致には、単に企業用地を整備するだけではなく、ハイテク企業が不足に悩んでいるソフトウエアの技術者養成に積極的に取り組む必要があります。本市から輩出する人材を求め企業がみずから進出してくる、これからはこんな流れが主流となってくるのではないでしょうか。企業が求める人材育成に対する市長の御所見をお伺いしたいと存じます。 また、要望が強い中規模工業団地造成に対応するため、商工業団地開発推進室が新設されることとなっております。スタッフの充実により大きな前進を望むものでありますが、具体的な業務内容についてお伺いしておきます。 さらに、商業の振興では、相次ぐ大型店の進出など変化が著しい商業環境の中で、地域商店街の活性化を図り、魅力ある商店街づくりを進めることも大切であります。新たに策定される小売商業振興ビジョンに大いに注目するところでありますが、商店街を形づくる個々の商店の強化も忘れてはなりません。さらに、これら商店の経営改善への支援策など、本市の商業振興にかける市長の決意をお聞かせ願います。 質問の第4点は、市民総合福祉施策の推進についてであります。21世紀には、この金沢市においても、約5人に1人が65歳以上の高齢者となる見込みであります。このような状況の中で、いかに健康で生きがいを持ち、安心して生涯を過ごせるかということが市民の大きな関心事であることは言うまでもありません。また、赤ん坊からお年寄りまで市民のとうとい一生にかかわる行政も、本市に与えられた大きな命題であります。市長は、常々この福祉の課題については心を砕かれ、来年度予算編成においても最重点に「思いやりのある福祉健康都市づくり」を掲げられております。この市長の姿勢は私たちにとりましてもまことに喜ばしく、ますます温かみのある福祉施策を展開されることを心より念ずるものであります。 さて、2カ年にわたって策定作業を進めてこられました「福祉プラン21金沢」が、いよいよこの3月末に答申されようとしております。その基本理念として「ノーマライゼーション社会の実現」を高く掲げていますが、高齢者も障害者も、同じ社会の構成者として区別なく、ともに生きていくことは極めて当然のことであり、この理念に心から賛同するとともに、これを基本とした「福祉プラン21金沢」の答申内容の実現に大いに期待するものであります。そこでまず、市長の「福祉プラン21金沢」の具現化にかける意気込みをお伺いしたいと存じます。 今日、来るべき高齢化社会に向けて在宅福祉の重要性が指摘されるとともに、地域と行政が一体となって地域社会を基盤とした地域福祉のあり方がさまざまに論議されています。このような状況の中で、市長は本市固有の善隣館活動の復興を促し、地域福祉の拠点として整備する考えを示されました。本市のすぐれた遺産とも言うべき、この相互扶助組織を現代に再生、強化することはまことに意義深く、大きな期待を寄せるものであります。 従来の善隣館は、施設的にも決して十分とは言えません。そこで、施設整備に当たっては、目先の経費等に惑わされず、21世紀にも十分通用するものとしていただきたいのであります。また、その運営に関しても、地域に過重なものとならないよう、行政として十分に配慮することを願うものでありますが、市長の見解をお聞かせ願いたいと存じます。 次に、高齢者や障害者に優しく、だれもが安心して暮らせるバリアフリータウンづくりについてであります。本年度行った公共施設の改良調査結果は、どのような結果を得たのでありましょうか。このバリアフリーの考えを広く市民に啓蒙するためにも、公共施設の改良は早急に、かつ的確に行う必要があると考えます。市長のバリアフリータウン推進についての御所見をお伺いいたします。 次は、総合福祉センターについてであります。在宅福祉は、それを支援する十分な体制がなければ機能しないことは申すまでもありません。そこで、地域デーサービス・センターの整備はもちろんでありますが、それらを補完し管理中枢機能を持つ総合福祉センターは、これからの福祉を支えるため、ぜひとも必要なものと考えます。また、マンパワーの育成は、ヘルパー等の専門的な人材から、地域のボランティアの方々や、家庭にお年寄りを抱えた市民にも必要なことと思います。だれもが気軽に研修できる場や、福祉のさまざまなサービスを提供できる総合福祉センターの建設について、市長の見解をお伺いいたします。 質問の第5点は、文教問題についてであります。 まず、学校週5日制への取り組みについてであります。学校週5日制がいよいよ今秋より導入されるようであります。教育分野だけにとどまらず、現在の社会のシステムそのものの再考を促す大きなテーマであります。明治以来の教育制度の変革である週5日制の導入が、子供たちに創造と情操の機会と時間を与え、教育の向上に資するべきことはもちろんでありますが、受け皿としての家庭や地域の再生につながるものでなければなりません。そのため、いやが応でも家庭や地域社会の比重が増し、家庭、地域社会、学校が今まで以上に連携していくことが必要となり、行政としても十分に対処していかねばならないと思うのでありますが、本市において、現在、学校週5日制導入に対してどのような取り組み状況にあるのか、また、学校週5日制についてどのように考えておられるのか、お伺いいたしたいと存じます。 学校週5日制に伴い、児童健全育成の場としての児童クラブは、今後ますます重要な課題になってくるものと考えます。そこで、小学校の空き教室での児童クラブの活用について御検討をいただきたいと思います。 また、近い将来に社会全体が完全週休2日制へ移行するであろうことは疑うべくもなく、さらに、週休2日制への移行が地域における生涯学習や生涯スポーツの振興と密接な関係にあることは言うまでもありません。そのため、今後いかにして金沢の個性を生かした週休2日制に対応できるシステムを構築するかが課題であろうと存じます。市長は「個性豊かな文化環境都市づくり」を新年度予算の柱の1つとして掲げ、生涯学習体制整備のための基本構想の策定、また、生涯学習の地域拠点としての公民館の整備や、生涯学習の推進基地としての図書館の建設、地域スポーツの普及を通しての生涯スポーツの積極的な推進を図られようとすることは、市民の生涯学習や生涯スポーツの環境整備に向けた市当局の並み並みならぬ意欲のあらわれと意を強くするものであります。生涯学習都市金沢、生涯スポーツ都市金沢に向けての所信を承りたいと存じます。 最後に、間近に迫りました第7回国民文化祭についてであります。金沢から文化を発信し、金沢の町をアピールする絶好の機会であります。また、市民の文化活動への参加を促進し、地域文化の発展の契機となり得るイベントであります。市民が地元の文化や歴史を再認識する契機として、国体後のスポーツ振興と同様、あすへの新たなる金沢文化創造の礎となるよう期待するものでありますが、現在の文化祭への取り組み状況とあわせ、地域文化の振興についての所見をお聞きし、私の質問を終わります。(拍手) ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 42番北議員のお尋ねにお答えをいたします。 まず、予算編成に当たってどんな点に特に配慮したのかという点でございますが、私は、これからの新しい金沢を築き上げていくについての、いろいろな重要な懸案がございますので、これにまず努力をしたい。もう一つは、ソフトの面でございますが、高齢化社会も進んでまいりますので、福祉、保健、こうした仕事、そして文化と景観、こういう仕事に心を砕いていかなきゃならぬ、そのように思いまして予算を組んだ次第です。 地方財源の充実を求めていくようにと、仰せのとおりだというふうに思っています。長寿社会に適切に対応できるように、生活に身近な社会資本を整えていかなければなりません。地方が主体性を持って行政ができるように、財政の基盤づくりが何よりも肝要というふうに考えておりまして、私は、税財源の充実、そして、これにあわせて地方への権限移譲、これは間断なき努力を要請すべき課題であると、このように心得ておりまして、努力をしていく所存であります。 税の見通しについてお触れでした。特に、個人市民税は平成3年中の所得に対して課税するものでございまして、景気は減速傾向にはございますけれども、給与所得の伸びもありまして、3年度決算見込みに対して 7.3%増、このように見込んだ次第でございます。その他の税につきましても、確実を期した積算を行いまして、市税全体の予算は確保できると、このように思っています。 起債の今後の導入の方針、後年度への影響を忘れるな、そのようなお話でございました。将来にツケを残さぬように、市債につきましては、これを過度に依存をするということは厳に慎んでいかなければいけないというふうに思っております。幸い地方交付税制度の変化がございまして、地域づくり債、償還に交付税措置を講ずると、こういう起債が新しくできましたので、この活用には積極的に配慮したつもりであります。 斎場であるとか墓地であるとか、こうした単独事業について、後年度の財政運用に遺憾のないようにということであります。積立基金の年度間運用等によりまして乗り切っていきたいと、こう思っておりますし、また、新幹線、大学の跡地、そうした大きいプロジェクトもあるわけでございまして、こうした課題につきましては県とも協調しながら対応を研究をし、補助の導入の可能性も研究をし、また、もろもろの基金の活用等も考えて、あらゆる視点での財政対応を意図していきたい、こう思っています。 景気の停滞感があるけれども、これへの対応をどうするのか。私は、今一番望んでおることは国家予算の早期成立であり、日銀を主体にした金融の機動的な発動であると、こう申し上げておきたいと思います。そうした中央の動向を今、見きわめながら、我々自治体としても、やはりなすべきことはしなきゃいかぬと、こう思っていまして、公共事業の早期執行あるいは制度融資、こういうことにつきましては、微力ではございますけれども心がけていきたい、こう思っています。 公共料金について、どんな態度で臨んだのか。いつも申し上げることでございますが、応益負担を基本にして、経費の実態に即した適時適切な見直しが必要であるというふうに思っております。今回も、将来の収支状況も見きわめながら見直しをいたしまして、やむを得ない料金に限って必要最小限度の改定をお願いをしたと、こういうことでございまして、ぜひ御理解を願いたいと思います。 新幹線あるいは新しい駅舎の整備についての体制をつくっていくようにというお話でございました。本格着工に備えまして、4月1日を期しまして、助役を本部長にして北陸新幹線関連事業推進本部を庁内に設置をする予定でございます。また、新幹線対策室を企画調整課に置きまして総合的な調整機能を発揮させたい、こう思っています。 新しい新幹線駅舎の緊急整備事業の指定に対する見通しはどうかというお尋ねでございますが、今、県を通じまして、ぜひ採択が受けられるように関係機関と協議を進めております。また、この事業に当たりましては、現在の駅でございませんで、新しい新幹線駅舎でございますが、この新幹線駅舎と自治体のサービス機能等の公共公益施設を一体的に整備することになっておりまして、本市としても積極的に参画をしてまいりたいと、こう思っています。 地方拠点都市整備法案への対応でございますが、何せ法案の具体的な運用等につきましては未確定部分が余りにも多うございます。このことを、まず御承知いただきたいと思っています。ただ、公共事業の重点投資等、指定のメリットはあるというふうに思っておりまして、大きな関心を寄せております。ただ、本市の指定のいかんにかかわりませんで、私は、個性のある町づくりを進めることが究極には金沢の拠点性を高めることにつながると、このように思っていまして、基本に忠実な町づくりを進めていきたいと思っておる次第です。 交通体系整備のあり方について見解を示せということでございます。なかなかに難しいと。金沢における交通対策は、すべからくあらゆる施策の総合化である、常々このように申し上げてまいりました。今、交通ネットワーク推進協議会で識者の意見も聞きながら、幅広く検討を重ねておりまして、近く御提言をいただく予定でございます。この提言を受けました上は、検討を加えまして、できるものから、どんな小さなことがあっても一生懸命試みると、これが交通施策前進の方策ではなかろうかと思っていますので、そのようにして対処していきたいと思う次第です。 城南歩車道橋についてお触れでございました。考えております橋梁の規格につきましては、車道は2車線、最少幅。それから、歩道は片側で、できる限り広くとりたいなと、このように思っています。取りつけの位置につきましては、上菊橋と大桑橋のほぼ中間というふうに思っておりまして、接続の道路につきましては、両岸の市道を考えておるわけでございますが、なお基本設計を進める中で、関係機関とよく協議していきたい、そして決めていきたいと、こう思っておるわけであります。 なお、事業化につきましては、相当に長い橋になりますし、膨大な事業費が必要となりますので、まずは補助事業として採択をしてもらえないだろうか。基本設計が済みました後に、国と県に対して要望していきたい、こう思っています。 景観施策に係る市民の意識啓発が大切である、そのようなことでございました。仰せのとおりであります。昨年来、校下の町会連合会を初め建築業界等、各種団体へ出向きまして理解と協力をお願いしておるところでございます。今後とも努力していきたいと思っております。 また、これからそれぞれの地域ごとの計画をつくっていくということになるわけでございまして、この点については地域の皆さんの声を十分に踏まえていきたい、このように思っています。 金沢らしい町づくりへの市長の決意をお問いになりました。景観は都市の文化でございますし、公のものである、このように考えたいと思っております。私権についての制約はあるわけでございますので、とりわけ景観教育等を重視して、行政と市民、企業が一体、そのような一体的な協力体制が必要である、このように思っておりますし、御指摘の、国初め県に対しても一層の協力をお願いしていきたいと、こう考えています。 活力のある町づくりに対する市長の理念はどうか。私は、金沢の個性というのは学術と文化、そして地域産業にあるというふうに思っています。文化を高めたい。文化を高めて、そのことが産業の付加価値を高める。付加価値を高めて、経済のストックを大きくする。大きくなった経済のストックが、また学術・文化にインパクトを与えて、文化と産業を振興させていく。こうした学術・文化と産業の連関、このことを活力のある町づくりの根幹に据えたいと、このように考えています。 そんな中で、国際化への対応を十分にということでございました。新年度には組織の一部拡充も考えておる次第でございますし、過去の実績の上に、さらに密度の濃い国際交流を進めていきたいと、こう考えています。基本的には、空と海の港の整備が必要でありますし、陸路の整備も必要でございます。こうしたインフラ整備が必要でありますけれども、同時に、金沢の国際化には学術・文化を基調にした町づくりが欠かせない、このことを忘れない、基本にした忠実な町づくりに励みたい、こう思っておる次第であります。 コンベンション、国際会議の開催状況は。平成2年度は学会が 161件、そして、そのうち国際会議が15件ございました。平成3年度は会議は 171件、うち国際会議は14件ございました。そして、この国際会議を通じて、昨年は金沢にノーベル賞受賞者が5人お見えになりました。このことを金沢市民は十分に考えなければいけないというふうに思っています。なぜ世界からノーベル賞受賞者がこの金沢に来てくださるのか。町の魅力があるからであって、魅力とは何か、その魅力をどう伸ばしていくか、このことを思わなければいけないと思う次第でございます。 用地を求めていくことはいい、しかし人材がなければいけないのだと、こういうご指摘でございました。私も同感であります。まして、これからはソフトの時代でございまして、それだけに、金沢にはハイテク企業の立地を考えていきたいというふうに思っています。同時に、そのハイテク企業の背景には、やはり高度な学術集積というものが必要になるわけでございますので、産・学・官一体となって学術集積に励んで、その中で必要な人材の育成を図っていく、このことが活力ある金沢に通ずると、このように考える次第でございます。 新しくつくる商工業団地開発推進室の仕事でございますが、適地の選定と計画の策定、これであります。 中小小売店の振興に尽くすようにと、お話しでございました。従来からいろいろ支援策を講じてまいりましたけれども、新年度は特に人づくりが大切だというふうに考えまして、商店街のリーダー、そしておかみさんを対象にした研修、こんなことをひとつやってみたいなと思っておる次第でございます。同時に、商店街あるいは個店に対する支援策のほかに、観光の施策、交通施策、こうした総合的な施策によりまして商業振興につなげていきたいと、こう考えておる次第です。 「福祉プラン21金沢」の具現化を問うということでございました。高齢化時代への対応は、在宅福祉、地域福祉が基本でなければいけないと思っております。プランの実現に当たりましては、何分にも市民の連帯感のある、よき特性のある、福祉の風土のある金沢でございます。行政と市民、地域、関係団体・機関と連携を図りながら積極的に取り組んでいきたい、こう思っております。 そんな中で、善隣館の活動復興に向けての考えをお尋ねになりました。私は、伝統のある善隣館に新しい役割を期待したいと、そのように思っております。地域福祉活動の展開、在宅福祉サービスの提供を行う地域福祉ステーションの機能を備えるように、施設設備の整備を進めていきたいと思っておる次第でございますし、運営につきましては、地域の主体性を尊重をしながらできるだけの配慮をしていきたいと、こう思っています。 バリアフリータウンの考えをお尋ねになりました。この考え方は、お年寄りや障害者の皆さんが普通の人と同じように日常の立ち居振る舞いがでるようにという物の考え方であろうというふうに思っています。いろいろと施設の調査等もやってまいりまして、これからは逐次、施設の改良を進めていきます。同時に、公共的建築物、公園、道路の整備設計基準、これを策定をいたしまして、高齢者や障害者に優しい生活環境の整備に努めたいと、こう考えております。 総合福祉センターの建設をどう考えているのかとお尋ねでございました。これは「福祉プラン21金沢」の具現化の一つでございます。ただ、土地の問題もございます。そんなことで、性急なわけにはまいりませんけれども、来年度、プランを具現化するために設置する施策推進委員会というものがございます。この委員会の中でも、どんな働きを持った施設にするのか、そういう機能面の研究も含めて取り組んでいきたいと、こう思っておる次第です。 学校週5日制についてどう考えるか。教育の視点からは教育長がお答えをいたします。 私は、この5日制の及ぶ範囲はまことに大きいし、そして対応は難しい、そう理解をしておりますが、基本は家庭と地域の役割が大切である、このように考えていまして、このことを踏まえて市長としての施策を講じてまいりたいと、こう思っておる次第です。 そんな中で、小学校の空き教室での児童クラブをどう考えるのかとお尋ねでございました。教室に余裕のある学校につきましては、現在、学校週5日制研究委員会、ここで児童クラブの活用も含めて研究をしています。また、校長会の意見も聞くなどいたしまして検討してまいりたいと思います。 生涯学習の推進に向けての考え方をお問いになりました。余暇時間が増大をしてまいります。長寿社会の中にあります。学校週5日制が言われています。生涯学習の必要性、重要性はいよいよ高まるというふうに考えておりまして、市民がいつでも、どこでも学習できる施設等の整備を積極的に進めてまいりまして、市民の主体的な学習活動を支援してまいりたい、このように思っておる次第でございます。そんな意味で、新年度から社会教育課の改編を行う予定でございます。 生涯スポーツをどのように考えるか。広い意味では生涯学習の一環であるかもしれません。市民が気軽にスポーツに楽しめるように、地域社会に密接した地域スポーツの振興を図っていきたいと、このように考えておりまして、新しい時代が求めるスポーツ推進計画、これを策定をしたいと考えているところです。同時に、見て楽しむスポーツといたしまして、レベルの高い国際スポーツ大会、ことし新体操のワコールカップ国際大会、アジアゲートボール大会、こうした大きなイベントを関係の団体と一緒に誘致したい、こう考えています。 国民文化祭への取り組みでございますが、事務局体制を整えて、8つの事業の委員会で精力的に検討を進めております。あわせまして文化団体、市民団体等との協力体制づくりを一生懸命進めておるところでございます。国民文化祭開催を契機にいたしまして文化のすそ野が広げられるように、文化活動がより活発になるようにしていきたいと思いますし、同時に、この機会を期して金沢の市民文化を全国に発信をさせていきたい、こう考えています。 以上であります。 ○議長(山田初雄君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 42番北議員の御質問にお答えいたします。 学校週5日制について、その取り組み状況と考え方をお尋ねでございました。近く関係諸団体等を入れました研究推進委員会を発足させ、導入につきましての具体的な問題を検討したいと考えております。また、平成4年度1学期から、学校週5日制調査研究協力校4校を指定し、調査研究を進めてまいります。 学校週5日制が真に子供たちにとって意義あるものとなりますためには、学校、地域、家庭とが一体となって取り組んでまいりますことが必要だと考えております。 以上でございます。 ○議長(山田初雄君) 30番大谷正男君。   〔30番大谷正男君登壇〕   (拍手) ◆30番(大谷正男君) 本定例議会に当たり、私は、日本社会党市会議員団を代表して上程議案を初め当面をする市政の課題について、市長並びに執行部の御答弁を求めるものであります。 質問の第1は、平成4年度予算案についてであります。 内外情勢激動の今日、市長にあっては就任以来1年余の経過の中で、 4,000名になんなんとする職員、 2,000数百億円余の予算執行に、文字どおり最高責任者として、休日、昼夜の区別なく分刻みの激務、激職に全力投球をされてこられました市長に心より敬意を申し上げる次第であります。同時に、さきの提案説明に当たって、44万市民の幸せをこいねがい、市民本位の市政をと気さくに市民と接し、内に秘めたるは不断に闘いに挑んでやまないと決意表明をされたのであり、まさにこのことが山出カラーの源と理解をするのであります。市長、時には立ちどまり、深呼吸も必要ではないでしょうか。ともあれ、激動する内外状況をどのように認識をされ、御自身のこの1年を振り返り、あわせ今後の市政執行の政治姿勢について、改めてお伺いをいたします。 土地投機や株投機から始まった倫理なき経済膨脹主義がバブルの破綻となり、一転をして経済環境の悪化から企業収益が落ち込み、国の新年度予算も今年度伸び率 6.2%を大幅に下回る2.7%となり、税収の伸び悩みが一目瞭然の緊縮予算に舞い戻ったのであります。そのため、地方自治体にあっては、主要な柱である地方交付税は本年の伸び率 7.9%から実質 5.7%と縮小し、厳しい財政状況となっているのであります。本市の平成4年度予算は、山出市長にとっては本格的編成となり、提案に当たって、市長就任以来思いを描いてきたとして、「21世紀への新しい道筋を切り拓く年」として、一般会計では地方財政計画 4.9%を上回る 9.6%の伸び率、全会計で 9.8%と、いずれも過去13年から9年間で最高の対前年度比の伸びとなっているのであります。 ちなみに、人口がほぼ同じ石川県と富山県の来年度予算を見ますと、伸び率で 1.7%、額で530億円、富山県が石川県を上回っており、それぞれ理由はあるにせよ、歳出規模が納税者--県民への還元とするならば、富山より石川県民への配当が少なかったとも言えるのであります。その観点から、人口40万台の類似都市20市の中で、本市は人口で10位、予算額で10位、伸び率では5位となっており、単純比較とはいえ堅実で積極的予算計上と評価をするところであります。反面、市街地再開発事業を初め農業技術研修センター、駅西保健所、廃棄物処理場、墓地公園、南斎場などなど、むしろ5年度以降に大幅な財源を要する事業も多く控えており、気になるところであります。ともあれ、厳しい財政環境の中で鉛筆をなめてのやりくりをされた市長並びに財政当局の努力を多とするところであります。 言うまでもなく、当初予算は市民福祉の向上と市勢発展に直結をし、市長の政治姿勢、公約実現への明確な表明であります。市長はどのような視点で何を重点にしたのか、また、5年度以降どのように影響するのかしないのか、見通しとあわせ、「採点は他人がするもの」との答えはわかりながらも、予算編成を終えての所信を改めてお伺いをいたします。 2点目は、歳入でありますが、財源の柱である市税については地財計画 6.3%を上回る 6.8%の伸びとなっていますが、個人市民税がほぼ地財計画を見込んでいる反面、法人市民税はマイナス 2.5%、事業所税に至っては地財計画5.1%に対し、何とマイナス11.4%と大幅に下回る計上となり、個人市民税に対する法人市民税や事業所税の落差は何が影響をもたらしたのか、固定資産税が地財計画に倍する伸びを示していることをあわせ伺うものであります。また、過大、過小の見積もりとならないのかどうか、説明を求めるものであります。 3点目は、地方交付税でありますが、本来的には、地方自治体の財源は地方税で賄うことが理想とされていますが、税源が地方によってアンバランスであり、国が徴収し地方に再配分される仕組みであり、今回の本市交付税は地財計画6.7%を大幅に上回る25.9%の伸びとなっていますが、その背景や、5年度以降どうなるのか、また、国の財政難から、交付税法附則第3条により特例措置 8,500億円が後年度以降に加算交付となるようでありますが、本市への影響はどのようになるのか、あわせお伺いをいたします。 次に、市債でありますが、今回の構成比も地財計画を下回り、公債費比率も類似都市平均12ないし13%を下回り、本市は1けた台の 9.7%と健全財政を維持している状況であります。しかし、来年度計上29.9%の伸びとなっており、高低のある投資的財源確保の手法であり、賢い借金との評価もありますが、借金は借金であります。健全財政を維持し、財政通の市長とも言われ、心配御無用であろうかと思いますが、一般会計で 700億円になんなんとする莫大な市債であり、今後の見通しもあわせ見解を求めるものであります。 4点目は、各種基金でありますが、言うまでもなく、大型の事業推進に当たっては一定の基金積み立ては当然であります。反面、ため過ぎとの声も一部にありますが、類似都市平均の3分の2程度であり、今後の経済動向の変化や大型プロジェクトに対応するため、可能な限り積み立てに努力をすべきと思います。本市の基金は今年度末で 272億円余となり、新年度、新たに下水道事業減債積み立てを含めて20基金、303億円余となり、それでも使途に幅を持って取り崩しのできる積立金は半分程度と限られており、加えて、市単事業も積極的に推進をしなければならない今日の状況では、より充実が望まれるのではないでしょうか。なお、電気事業記念基金積み立てはどのような目的を持っているのか、基金全体の今後のあり方を含めてお伺いをいたします。 5点目は、公共下水道会計でありますが、本市の下水道事業も着手以来30年目にして普及率60%台となり、類似都市平均45.5%を上回っており、この間の関係者の御努力を多とするところであります。今回の予算計上によれば、莫大な投資的事業から当然とはいえ、資本的収入の柱は企業債77億円余であり、一般会計より20億円弱の負担となっており、支出では、管渠築造費の単独費が51億円余と半額以上を占め、厳しい財源の中、 190ヘクタールの面整備を後退させてはならないとして推進に努めているのであります。 一方、収益的収入では、一般会計からの55億円余の負担は企業債 779億円余の年間金利に充当されている計算となるのであり、大変な財政状況と言わざるを得ないのであります。しかしながら、一方では市民生活環境の根幹をなす下水道事業であり、未普及地区住民にとって一年でも早くとの切実な声であり、下水道事業の推進は本市にとって最大の課題といっても過言ではないのであります。したがって、全市挙げて事業の推進を展開し、同時に 779億円余の莫大な企業債はなお増加の一途であり、長期的展望に立って全貌を明らかにし、市民に協力を求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。 当面する面整備と事業費、企業債の動向、普及率 100%まで、なお相当先と思われますが、今の推移で推進されるならばいつごろなのか、あわせて市長及び下水道部長の御答弁を求めるものであります。 質問の第2は、新年度予算計上に係る幾つかの問題であります。 1点目は、市街地再開発事業の駅・武蔵北地区第5工区に12億 5,100万円余が計上されていますが、同工区の事業費は、さきの補正で入居者のめどが立たないとして権利変換補償費等がまたしても減額となり、2年連続して当初予算が空振りとなったのであります。先行協力者の不信感ともなりかねません。3回目は三振アウトであります。見通しはいかがでしょうか。また、かつては「石川国体」までに片側でも開通したいとの意気込みも見られたのでありますが、駅-武蔵間36メーター通り開通はいつになるのか、あわせ伺うものであります。 2点目は、外環状線鈴見-新庄線の田上、野田地区の計画手法調査でありますが、浅野川、犀川の架橋はどのようになるのか、野田、大桑地区は区画整理事業により推進とのことでありますが、今日的にはどのようになっているのか、見通しとあわせ伺うものであります。 3点目は、法島-城南間の架橋でありますが、今回、基本設計費が計上されましたが、どのようなルートになるのか。また、単なる両岸への橋ではなく、平和町台から涌波台を結ぶ街路も検討されたのかどうか、架橋の本格着工の見通しとあわせ、いかがでしょうか。 4点目は、内川地区の市営墓地でありますが、7月稼働予定の東部斎場に引き続き整備の西部斎場、そして墓園新設と、どちらかといえばどこの首長も消極的な事業分野でありますが、「揺りかごから墓場まで」の市長公約であり、その実現を高く評価をするところであります。全体計画 6,700区画で新年度 600区画の着手予定ですが、全体完成はいつをめどにしているのか、墓園であり、水を初め附帯施設はどのように検討しているのか、また、墓石は一定の形状か、自由なのか、公園管理を含めて部長の説明を求めるものであります。 5点目は、高齢者のデーサービス事業でありますが、今や金沢方式とまで言われ評価の高い地域善隣館でのデーサービス事業も、新年度、新たに設置や整備充実への当局の努力、何よりも地区社会福祉団体や関係者の奉仕的活動に敬意を申し上げるところであります。住みなれた地域で手軽に利用できる反面、建物の古い泉野善隣館などはスペースも狭く、入浴設備がなく、車いすでの出入りもスムーズにいかない現状など、課題も幾つかあります。既存の施設充実とあわせ、今後の地域デーサービス事業のあり方をお伺いをいたします。 6点目は、各種料金の改定でありますが、今回、下水道使用料を初め7件の改定となったが、公共料金の引き上げは市民負担の軽減の立場から可能な限り慎重を期すべきことは言うまでもありません。反面、事業推進や施設の管理費の増加は避けられず、あらゆる努力の結果として一定の改定もやむを得ないと思いますが、今回、日々の台所に直結をするガス・水道料金は据え置かれたとはいえ、国保料の賦課限度額44万円から46万円への引き上げは年金生活者にも影響が心配をされ、同国保会計の厳しい実態は理解をするも、慎重を期せなかったのかどうか、全体の料金改定に当たってどのような姿勢で対処されたのか、また、今後の国保会計の見通しを含めて見解を求めます。 質問の第3は、調査費の具現化についてであります。 来年度予算においても多くの調査費が計上されていますが、もとより事業着手に当たっては調査研究は必要でありますが、新年度県予算を見ても 200件余の調査費計上と、一見バラ色のオンパレードであります。本市においても、平成元年度から3年度にわたって50数件が計上をされていますが、事業の着手や具現化はどれくらいか、なお調査検討中、当分はお蔵入りもあるのかどうか、その理由を含めて説明を求めるものであります。 質問の第4は、地方拠点都市整備法でありますが、同法は東京一極集中を是正をし、地方の自立成長と国土の均衡ある発展をうたい文句に今国会に提出をされ、4月以降、全国で5ないし10都市でスタートし、向こう10年間で50から80の拠点都市を指定をし、公共事業の配分、転入企業への税制上の優遇など生活環境の整備を目指すだけに、今県議会で知事は「魅力は十分ある」と答弁をしており、早くも本市を初め小松、七尾、松任の4市が相次いで指定を求めているのであり、当初は県都は除外とも言われていたが、今日では3大都市や政令指定都市を除いてすべてが対象とも言われていますが、実情はいかがでしょうか。指定の見通しを含めて、今後どのように対応されるのか、お伺いをいたします。 質問の第5は、金沢大学及び附属小・中学校跡地問題でありますが、同大学城内部局は平成5年度移転完了予定であり、 300年余に及ぶ前田の殿、そして第9師団の駐屯、戦後は金沢大学キャンパスとなり、いよいよ一般市民への開放へと大きな期待のもと、跡地のあり方をめぐっていろいろな議論が出されており、本市も昨年に引き続いて実地調査等に当たっていますが、市街地のど真ん中で広大な土地だけに、県・市買収に当たったとしても莫大な資金を要するのであり、どのような手法で国より受け継ぐのか、また、古城の石垣や遺跡については完全な保全は当然であり、単に坪当たり幾らとの算出は問題があると思いますが、買収方法、県・市の割合、また跡地利用についても、どのような議論を経ていつごろまでに方向づけられるのか、なお、附属小・中学校跡地は本市庁舎と隣接地であるだけに、確保に努力をすべきと思いますが、場合によっては大学跡地に先行買収もあり得ると伝えられていますが、あわせお尋ねをいたします。 質問の第6は、原子力防災対策であります。志賀原発の試運転がことしの秋にも予定をされ、石川県原子力防災計画が決定をされましたが、その内容は対象区域を10キロの範囲内に限定をしていますが、12年前の国の指針どおりの内容で、内外の原発事故続発の今日、その教訓が全く生かされず、特に美浜事故では防災対策不在の実態が明らかとなったのであります。この教訓から、福井県下の市町村では一気に安全協定締結が拡大し、京都府下にまで広がりつつあり、10キロ以遠だからといって絶対に安心はできないのであります。 今なお続く長崎・普賢岳噴火災害での防災責任者は、国でも知事でもないのです。ひげをそる時間もないほどに災害対策の陣頭指揮の、鐘ケ江島原市長であります。当市においても万が一の場合、44万市民の安全確保と災害対策の総陣頭指揮は、市長、あなたです。自治体の基本的責務は、住民の安全と生命を守ることを定めた地方自治法の基本であります。したがって、本市においても志賀原発にかかわる防災対策の確立と安全協定の締結を実現し、防災対策を市民に明らかにして、万が一の緊急時に備えるべきと思いますが、いかがでしょうか。 当面、市独自で可能最低限の次の事項についてはどのようになっているのか。1、市独自の放射能監視体制を確立をすること。2、消防職員を初め防災業務従事者に対する防護器材の整備と教育訓練を行うこと。3、緊急時に必要とされる沃素剤を幼児施設、学校、医療機関等に常備をさせること。なお、放射能測定器を配備をすること。4、中央市場など食品の放射能汚染を測定できる体制を確立すること。以上、早急に実現を強く求め、見解を伺うものであります。 質問の第7は、夕日寺ゴルフ場問題でありますが、同ゴルフ場は国の基準の倍以上の土砂移動工事など、当初から環境破壊であるとする反対の声を無視をし、事業着手以来今日まで、相次ぐ工事災害で死亡災害まで出し、また、問題とされていた金腐川への工事による濁水は頻発しており、何十年に1回あるかないかの雪なしの今冬にもかかわらず、雨水や雪解け水があふれたと言っているようでありますが、開発協定を全く無視し、指導や勧告に耳をかさず、工事強行の結果ではないでしょうか。今日まで、議会や地域住民の声を、市当局は業者や工事関係者にどのように対処してきたのか、またどのような改善や対策を講じてきたのか、今後、問題は起きないのかどうか。起きた場合、開発許可条件に基づいて、工事の延期や中止、勧告を発動すべきと思いますが、どのように対応されるのか、見解を求めるものであります。 質問の第8は、内川地区の産業廃棄物処理場問題でありますが、民間業者により、予定地周辺は内川小・中学校、住宅団地、また老人福祉施設、市営墓地等も来年度着手も予定をされており、現在、同地区には3カ所の産廃施設があり、これ以上は同意できないとして地区住民の大勢は反対を表明しているのであります。本問題については議会でも多くの議論となり、市長は地元住民の意向を十分踏まえながら、誤りのなきよう対処したいとの答弁であり、廃棄物処理法も20年ぶりで改正をされ、地元同意が大前提となっているようでありますが、予定地周辺地下には内川ダムからの市上水の導水路も埋設をされており、汚水の浸入問題はないのかどうか。また、里山振興と自然環境を守る立場から、市は土地利用を含めて地元関係者と話し合い、問題解決に努力をすべきと思いますが、いかがでしょうか。今後の対応についてお伺いをいたします。 質問の最後は、議案第18号、条例制定について端的にお聞きをいたします。 第3条の「地盤調査」、「事業計画作成」、「空地整備」の経費とありますが、どのような範囲や内容を指すのか。「必要な事項は、市長が別に定める」となっていますが、条例制定であり、余りにも漠然とした内容ではないでしょうか。具体的条文とすべきと思いますが、説明を求めまして私の質問を終わります。(拍手) ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 30番大谷議員にお答えをいたします。 市長はこの1年をどう振り返っておるかというお尋ねでございました。世界は激しく動いておる、その現実を直視をして、思考においておくれてはならないと、こう思っています。同時に、国内では都市間競争が激化をしてまいっておりまして、それだけに、率直に言って負けたくない、その気持ちは人一倍強いものがございます。皆さんの御協力をいただきまして進めていきたいと、こう思う次第でございます。歩いてはまた振り返り、振り返ってはまた歩く、そしてなし得る限りの努力を傾けたいと、こう思っていまして、御鞭撻をお願いする次第です。 新しい予算案について、どのような視点で組んだか、どう評価しておるかとお尋ねでございました。私は、市民の皆さんの日々の幸せを高める、このことが1つ。もう1つは、金沢の新しい道筋を切り開いていく、この2つを念頭に置いて予算の編成をいたした次第でございます。将来の布石も打ちながら、財政基盤の強化にも努めながら、つたないかもしれませんけれども、仕事の巧み、つたないは別として、誠心誠意取り組んだ、こう申し上げたいと思います。 そんな中で、市税収入、法人市民税、事業所税の落ち込んだ理由は何か。景気の減速による企業収益の悪化がございましたのと、新設事業所の減少があったためでございます。積算に当たりましては、主要企業への聞き取り調査、これをいたしまして、実績をもとに業種別に積み上げ計算をいたしておりまして、妥当な水準だと、こう思っておる次第であります。 固定資産税の伸びが大きい、その理由をお尋ねになりました。大型の建物の新築が平年よりもふえてまいっておりまして、これも実績に基づいて積算したものでございまして、精度は高いと、こう思っています。 交付税が大幅に伸びた背景は何か、そして8,500億の特例減額の影響をどう考えているかとお尋ねでございました。交付税が伸びましたのは、臨時財政特例債の償還基金、それから国保財政への支援措置、こうしたものが市町村に特に手厚く手当てをされた、こういう結果が反映をされております。5年度以降の見通し、同時に特例減額による影響でございますが、これは何分、後々のことでございますし、その年度ごとに地方財政対策を国が議論をするわけでございますので、今は残念ながら不明と、こう申し上げるほかはございません。 市債の残高が大きい、気をつけるようにと、そういう御意見でございました。市債の状況は、地財計画や類似都市の水準を下回っておりまして、現在のところは財政の弾力性は維持しておるというふうに考えております。しかし、借金であります。油断はしてはいけない、絶えず心しなきゃならぬというふうに思っております。今後とも新規の発行はできるだけ抑えていく、そして既発債の償還も心にとどめておく、こんなことも考えながら適正な財政運営に努めていきたいと、こう思っています。 単独事業も大変に多くなるので、基金をもっと充実するようにと。仰せのとおりでございまして、本市の基金残高は他都市に比べますと決して高い水準にはございません。今後、大規模なプロジェクトも予定されておりますので、基金による年度間の財政調整、これは極めて有効な手だての一つでございますので、その積極的な活用を図っていきたい、こう思います。 電気事業記念基金というのはどんな目的なのか、今後のあり方は、そんなお尋ねでございました。この基金は、本市がかつて電気事業を営んでおったときの財産を北陸電力の株式として引き継いでいるものでございまして、この果実を以前の電気事業の従事職員の退職年金に充てる、その残余を青少年の健全育成のための基金として利用する、また国際交流財団の創設に出資金として役立てた、こんなことに使ってまいりました。いずれにいたしましても、先人の貴重な遺産とも言うべきものでございますので、今後とも、この基金の有効な活用方策に配慮していきたいと、こう思っています。 公共下水道について、事業の長期的見通しをお尋ねになりました。事業の推進によりまして企業債は増大をしておりますし、今後も増大は避けられないと、こう思っています。同時に、今までは人家の連檐地域での下水の布設でございました。大変効率のいい場所での下水の布設でございましたが、これからは、人家の連檐区域でないところでの布設ということになりますと効率が悪くなりまして、これが下水道会計の運営に少なからず影響を及ぼしていく、このことを大変憂慮をいたしております。 しかしながら、一方、未整備地域からの市民の皆さんの御要望も大変強いものがございます。したがいまして、今後は計画的な国庫補助金の確保に努めていく。そして、財源に特に意を用いていく。市民の御理解と御協力も願っていく。そして、現行の年間の整備水準を落とさぬようにしていきたい、このように思っている次第です。 普及率が 100%になるのはいつか。大変難しいお尋ねであります。いろいろ前提を挙げてお答えをしなきゃならぬというふうに思っておりますが、現在は5期事業でございまして、国の第7次5計の最終年度でございます平成7年になりますと、普及率は70%程度というふうに想定をしております。 100%になるには、財源のほか土地利用の進展、こうしたもろもろの条件があり、いろいろ難しい面もございますが、あえて試算をということであれば、今のところ約30年後ということになるのではないかなと想定をいたしております。 駅・武蔵第5工区の見通しと対応でございます。いろいろ御心配をかけています。駅・武蔵北地区の事業がおくれておりますけれども、テナントを早期に確定をいたしまして、新年度は実施設計を踏まえて権利変換まで作業を進めたいというふうに願っております。そのためにも、まずテナントの確定が先決でございますので、今、懸命の努力をしておるところでございます。また、新年度は2工区から4工区にかけて基本構想を策定をしたいというふうに考えております。地域の皆さん方には大変御迷惑をおかけをしておりますが、御理解を賜りたい、このように思う次第でございます。 外環状線鈴見-新庄線の田上、野田地区の現状と見通しでございますが、この外環状線の山手部分、これは本市の個性のある地形の特性を生かした整備が望ましいというふうに考えています。したがって、4年度は技術的な調査を県・市共同で実施することになっています。今後、この調査結果を踏まえまして関係者と協議をして、この地区の整備手法を確定したいというふうに思う次第です。 城南架橋についてでございますが、ルートにつきましては、これまでの概略設計に基づきましてルート等を含めて検討してまいりました結果、上菊橋と大桑橋のほぼ中間、このように考えています。しかし、何分にも長い橋になりますので、基本設計によりましてさらに詳細にルートの研究を進めていきたいと、こう思っております。 都市計画街路として位置づけることはできないのか。我々も研究を重ねてきたわけでございますが、両岸とも既に市街化がなされています。同時に、地形から考えても平和町台と涌波台、この間のルート決定というのは大変難しいと、率直に申し上げたいと思います。 これからの見通しでございますが、平成4年度の基本設計に基づきまして国の補助事業の採択ができないか、これもいろいろ難しい点がございますが、要望していきたいと、こう思っております。着工につきましては、これらの動向を見きわめた上で進めていきたい、こう思う次第であります。 内川墓地公園につきましては、所管の部長からお答えをいたします。 善隣館の施設の整備、それから人の課題でございます。泉野善隣館は、施設を改良してくださって事業をお始めいただきました。私も地元の方々の御苦心に、そして御協力に感謝しておるんです。善隣館に広くこうした仕事を慫慂してまいりたいというふうに考えておりまして、既存の施設を含めて利用者が利用しやすい施設に改修をしていく、そして浴槽等の設備につきましてもスペース等を考慮して、できる場所はできるように設置してまいりたい、こう思っています。同時に、人が必要でございまして、ボランティアの方々の協力を求めていかなければいけないというふうに考えています。人材の発掘と養成には特に意を用いていきたいと、このように思っています。 国民健康保険料の限度額はとどめることはできなかったかと、そういうお尋ねでございますが、賦課限度額はできることなら据え置きたいと、そんなふうにも思いました。しかし、来年度は、診療報酬等の改定等によりまして医療費の増高が見込まれます。一般会計から国保安定化支援として特別に6億 7,000万円を繰り入れをいたしました。できる限りの措置をいたしたわけでございますが、なお財源不足が生じますため、限度額のみをやむを得ず改定することにいたした次第でございます。御理解を賜りたいと思います。 これからの見通しにつきましては、医療技術の進歩、高齢者・低所得者層の占める割合の多い本会計でございます。構造的要因を抱えておりまして、引き続き厳しい運営を強いられると、このように思っておる次第であります。 調査費の執行についてお触れでございました。現在、計画・継続中のものは、総合交通対策、金沢大学跡地利用、駅の東口の整備等、本市にとりましていずれも重要かつ長期的な行政課題でございます。ただ、御指摘のとおり、調査のための調査であってはならない、そう思っております。そういう意味で、これまでの調査研究成果を生かすために、これらの事業の実現に向けて可能な限りの努力を傾けていきたいと、こう思う次第です。 拠点都市整備法でございますが、今の国会に上程をされておりますが、法案の実際の運用、それから、そもそも法案成立の時期、そして対象になる都市、ここら辺がなお不明確でございまして、その推移を待ちたいと、こう思っておる次第でございます。しかし、いずれにいたしましても、私は、金沢の持つ土着の文化を振興いたしまして、本市ならではの町づくりを進める、これが日本の中における金沢の拠点性を高めるゆえんであると、このように思っていまして、そうした基本に忠実な町づくりに専念をしたい、こう思う次第です。 城内キャンパスの跡地利用と買収についてお触れでございました。今、金沢大学跡地等利用懇話会、この懇話会から、城内部局の移転状況を踏まえながら4年度末を目標に提言をいただくことになっています。この提言を受けました後、5年度中に県と協議の上、利用のあり方をまとめるということになっております。この利用案を踏まえまして、また金沢大学の移転完了の時期も勘案をしながら、買収単価の設定、算出の方法、県・市の割合、こんなことを国との交渉の中で進めていく、こういう手配になるということを申し上げておきたいと存じます。 附属小・中学校の跡地の取得でございますが、この用地は庁舎の隣接地にございます。私どもとしても重大な関心を持っていかなきゃいかぬというふうに思っていますが、いずれにいたしましても、県と協議をしながら取得の時期、利用方法等を検討してまいりたい、こう思っています。 原子力防災問題に関連して、通報の連絡態勢の件でございますが、志賀原発におきまして、万一本市に影響が及ぶというような事態があるといたしますと、石川県から地域防災計画に基づく情報伝達がございまして、これを受けまして、本市の地域防災計画に基づいて市民に対する情報の周知、避難の指示等をすることになるわけでございます。いろいろ放射能の監視体制の確立等々の幾つかの指摘事項をお挙げになりました。何分にも科学的、専門的な事項であります。今後の国の動向、関係市町村の対応を踏まえまして調査研究をしていきたい、こう考えています。 夕日寺のゴルフ場の件でございますが、どんな指導や勧告をしたのか。事業者に対しましては、開発行為の許可の条件を遵守をし、そして適正に実施するよう指導に努めてきましたし、また努めてもおります。金腐川の汚濁防止につきましては、沿線住民を初め社会全般に与える影響が大きゅうございますので、重大な関心を寄せております。今回のたび重なる流出の主な原因が管理上のミスということでございまして、まことに遺憾であります。今後より一層厳しい指導、監視に努めたいと、こう思っておる次第です。 汚濁の防止対策としては、直ちに現地を調査するとともに、事業施工者に対して抜本的な改善計画を立てるように強く勧告をしたところでございます。現在は、この改善計画に従い防災工事が進められておりますが、本市としても毎日、現場監視を実施することによりまして、万全の態勢をとっているつもりでございます。 6月の梅雨どきがございます。これを想定をした改善計画に基づいて、従来から指示しておるとおり、防災対策と汚濁防止対策を最優先にして、今後とも問題が発生しないように万全の監視指導態勢を継続していく所存でございます。 内川の産業廃棄物処理場の問題についてお触れでございました。この問題につきましては、現在も業者と地元民との間にいろいろと話し合いもなされているようでございます。そんな中で、お尋ねの上水道への汚水浸入の件でございますが、その心配はないというふうに思っております。同時に、里山振興と自然環境保全につきましては、地元の将来をも考えあわせて、意向もよく聞いて、そして全体を見きわめた上で、すべて慎重に、適正に対処していきたい、こう思っています。 駅西地区の条例の具体的内容につきまして、所管の部長からお答えをいたします。 以上であります。 ○議長(山田初雄君) 佐子田保健環境部長。   〔保健環境部長佐子田正君登壇〕 ◎保健環境部長(佐子田正君) 内川墓地公園のお尋ねでございますが、先立ちまして、用地買収に当たりまして地権者の皆さんの温かい御協力を賜り、一部を除き終えることができまして、ここに深く感謝いたしておる次第でございます。 さて、総面積でございますが、25.3ヘクタールでありまして、この約3割を墓域として新年度から整備することにいたしております。1年間におきます墓地の需要でございますが、約250基でございまして、これを念頭にいたしまして年次的に整備を進めまして、全体の完成は20数年後と予定いたしております。 附帯施設でありますが、給水施設、休憩所、駐車場などを配置するとともに、できる限り自然環境を生かした公園として整備することといたしております。 墓地の形態でございますが、芝生墓地と自由墓地といたしまして、いずれも1区画当たりの面積は同一にしたいというふうに考えております。 墓地の管理の件でございますが、供花等の販売や墓地の清掃業務等につきましては、地元に委託する計画でございます。 以上でございます。
    ○議長(山田初雄君) 山本消防長。   〔消防長山本義雄君登壇〕 ◎消防長(山本義雄君) 原子力防災についての御質問中、消防職員等の防護器材、教育訓練等についてお答えを申し上げます。 消防本部では、現在、放射線防護服6着、ガイガー・カウンター2台、ポケット線量計2個を備えております。教育訓練につきましては、石川県消防学校において職員の初任教養、現任教養の課程の中で、放射性物質についての教育を行っております。そのほか、消防庁から示された放射性物質輸送時の消防対策マニュアル等について、職場研修を行っております。 以上であります。 ○議長(山田初雄君) 多田都市政策部長。   〔都市政策部長多田衛君登壇〕 ◎都市政策部長(多田衛君) 駅西にかかわる条例の具体的内容について、お答えをいたします。 この条例の助成対象の要件でございますけれども、地区計画に適合するとともに景観形成基本計画に沿ったオフィスビルということで、敷地は複数の地権者で 2,000平方メートルを超えること、建物は延べ床面積で 6,000平方メートルを超えること、さらに公開空地は30%以上を備えているということでございます。 次に、助成内容でございますけれども、地盤調査費及び基本設計費に対し、補助率は2分の1で 5,000万円を限度、また、空地整備費は同じく2分の1で 3,000万円を限度にそれぞれ助成するもので、細部については規則で定めるという考えでございます。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △休憩 ○議長(山田初雄君) この際、暫時休憩いたします。            午前11時55分 休憩          ---------------------            午後1時4分 再開 △再開 ○議長(山田初雄君) 出席議員数は、ただいまのところ42名であります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △質疑・一般質問(続き) ○議長(山田初雄君) 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 10番森尾嘉昭君。   〔10番森尾嘉昭君登壇〕   (拍手) ◆10番(森尾嘉昭君) 私は、日本共産党市会議員団を代表して、市長並びに関係者に質問いたします。 まず、共和事件と佐川急便疑惑をめぐってであります。国会でのリクルート事件をめぐる宮沢首相みずからの疑惑が問われているさなかに、阿部文男元北海道・沖縄開発庁長官が受託収賄の容疑で逮捕、起訴されました。賄賂と認定されたのは 8,000万円ですが、共和から阿部元長官に流されたとする金は5億数千万円に上っているとされています。国民が驚き、厳しい批判を集中したことは、阿部元長官のすさまじい企業との癒着ぶりと、まさしく「たかり」の政治家の姿でありました。そして、大臣就任や総理・総裁を誕生させる上で巨額の資金が政治家に集中したのではないかという疑惑が持たれています。宮沢派に集中するこの共和事件について、その徹底究明が求められています。 そして、永田町の地震源と言われる佐川急便疑惑であります。日通に次ぐ我が国第2位の運送業者にのし上がった佐川急便グループをめぐる疑惑は、暴力団との関係や 5,300億円に上る債務保証、さらにその金が政界に流れたと言われているもので、一大疑獄事件の様相を見せています。佐川急便グループの急成長の陰には、脱税や労働基準法違反、道路運送事業法違反、道路交通法違反などが会社ぐるみで行われており、たび重なる行政処分があったにもかかわらず会社が急成長した背景には、政治家との深い関係があったと言われています。この真相の徹底解明を行うことが何よりも必要であります。 ところで、市内木越町にある北陸佐川急便も急成長した会社の一つであります。昭和40年に設立した北陸佐川急便は、昭和58年に現在地に新社屋を建設、平成3年に増築しています。本市において「交通事故非常事態宣言」が発せられる中、この企業が急成長できたのも政治家との深いつながりがあったからだと言われています。また、農業振興地域にこのようなターミナルの建設、増築がどうして可能だったのか、増築した区域は運動場として農地転用したものが、なぜ増築可能となったのかとの指摘もあります。問題はなかったのか、市長から答弁を求めたいと思います。 また、駅前堀川地区は土地区画整理事業として進行しています。この区域約1万 7,000平方メートルがこの佐川急便グループの系列会社によって取得され、株の仕手戦の資金源にされたとの報道があります。本市の事業がこうした疑惑を持たれているもとで進行するのは、市民から不信を招きかねません。市長から状況の説明を求めたいと思います。 相次ぐ疑獄事件、自民党の金権腐敗政治に対して、国民はその徹底解明を求めるとともに清潔な政治の実現を求めています。ここにメスを入れるには、企業、団体からの政治献金を禁止することであります。市長はこの点どのような考えを持っておられるのか、伺いたいと思います。 質問の第2に、来年度予算についてであります。世界第2位の経済力を持ちながら、今、国民の暮らしは各分野で深刻な事態に直面しています。リゾート開発による乱開発、環境破壊、農業の切り捨て、長時間過密労働による過労死、地価高騰による住宅難、通勤地獄など、国民のすべての分野に新しい貧困化が進行しているのです。こうした事態をもたらしたのは、自民党政治が10年にわたって進めてきた福祉や教育の切り捨てである臨調行革、そして民間活力の名による大企業の利潤第一主義の野放しと、軍事費増大の政治であります。自民党政治は本当に限界に来ています。住民生活に直結した地方自治体が、こうした住民と地方自治体を犠牲に進めてきた政治に対してどのような対応をとってきたか、厳しく問われています。 臨調行革は、社会保障制度を次々に改悪するとともに、福祉、教育を中心に国庫負担、補助金の削減を連続的に強行してきました。この6年間だけでも、その削減額は全国で6兆 9,000億円に上っています。本市の来年度予算においても、国庫補助の切り下げによる影響額は13億円であります。また、国は、地方交付税を91年度5,000億円の減額に続き、92年度は 8,500億円を減額しています。市長、こうした臨調行革による地方自治体と住民への犠牲に対して、あなたはどのような対応で臨んでいかれるのか、その所信を伺うものであります。 具体的な点の第1は、 300億円に上る基金についてであります。我が党は、ここ数年で急増している基金は臨調地方行革による政治の結果であり、福祉、教育の切り捨て、住民犠牲によってため込まれたものだと厳しく批判してきました。市長は、それぞれ目的を持った基金だとして、今回も41億円を増額し、基金の総額は300億円の大台に達したわけであります。臨調地方行革のもとで国庫負担、補助金が削減され続け、その結果、福祉・教育関係の予算が抑えられ、住民サービスの拡充に必要な人件費など、総じて地方歳出が圧縮されてきました。国は、補助金削減を地方交付税に切りかえ、措置したとしています。本来、地方が自由に使えるこの交付税に国はそれぞれ目的をつけ、町づくり事業や土地開発基金などの創設を指導し、基金の増額を指示しています。そして、ここにため込まれた額をもって「地方は豊かになった」として、国は交付税を削減するという許せない対応をとってきています。 市長、こうした事態をどのように受けとめておられますか。住民の暮らし、福祉、教育を優先する立場から、この基金を活用すべきではありませんか。今回、公共下水道事業の減債基金が新たに創設され、16億 6,000万円が計上されています。これも国の補助金削減に対する交付税措置によるものですから、下水道会計の中で持つべき一般会計の負担をふやし、下水道使用料の軽減にこそ使うべきではありませんか。市長の見解を伺うものであります。 第2の点は、消費税の問題であります。最悪の不公平税制である消費税は、国民の生活を直撃しています。最近の大蔵省の資料でも、収入に対する消費税の負担割合は、最も低い層で2.1 %、一方、最も高収入の階層は 1.5%と、収入の低い世帯ほど消費税負担が重くなっていることが改めて明らかになっています。1世帯当たりの年間消費税額は、平均で約10万 4,000円に上っています。本市の公共料金への消費税転嫁は30件、総額6億 4,000万円に上り、市民1人当たり 4,000円となっています。今回、温水プールを一般市民が利用する場合、その使用料金について 300円を 350円に値上げする提案がされています。これまで10円を足切りとしていたため、消費税はかかりませんでした。ところが、今回 350円となると消費税が転嫁されることとなります。市長、ここに端的にあらわれているように、あなたには市民生活をどのように守っていくかという工夫や対応が欠落しているではありませんか。本市の公共料金への消費税転嫁をやめる決意はありませんか、また、生活必需品や関連サービスへの完全非課税化を国に求める考えはありませんか、市長の見解を伺うものであります。 第3に、市民生活と公共料金についてであります。前年度に比べ固定資産税で24億 6,000万円の増収、都市計画税で4億 5,000万円の増収となっています。確実に市民負担をふやすこととなります。また、下水道使用料金や保育料など、料金の値上げによる総額は4億 6,000万円に上っています。臨調地方行革が始まる11年前の公共料金と比較すると、上・下水道料金は2倍、高校授業料は全日制で 1.6倍、定時制に至っては6倍、国保料金は賦課限度額が 1.8倍、保育料は 1.5倍、温水プールの使用料金は 1.5倍から 1.8倍となっています。市民生活を最大限配慮することは市民の共通した願いであります。本市の生活実態調査結果によると、昨年と比べて暮らし向きが「楽になった」と答えた人は7%で、逆に「苦しくなった」と答えたのは34%に上っています。 市長は、提案説明の中で「市民一人一人が新たに豊かさを実感できる暮らしが送れるよう」と述べています。今回のいずれの値上げも、こうした点からすると市長の言明に反するのではありませんか。値上げどころか料金の引き下げが強く求められるものであります。中でも保育料は、若年労働者の生活実態からして値上げは回避するべきで、それは可能であります。昨年、競馬事業会計から1億円を繰り入れ、値上げを見送りました。今回も一般会計などで対策は可能であります。市長の見解を伺うものであります。 なお、育児休業制の導入に伴い、上の子の保育継続は可能とのことであります。下の子の途中入所の問題など、独自の予算措置と対策が検討される必要があります。市長の見解をあわせ伺うものであります。 質問の第3に、国民健康保険についてであります。今回、国は、国保について職員の人件費と助産費に対する国の直接的な負担と補助金を廃止しました。また、国保財政の健全化と保険料負担の平準化に資するとする支援事業を設け、いずれも地方交付税で措置することを打ち出しました。こうした対応は、助産費の支給引き上げなど一定の改善はあるものの、重大な問題を含んでいます。 第1に、国の責任と負担を住民と地方自治体に転嫁し、質的にも国保の仕組みを今まで以上に改悪するものであります。国保は、実施主体が地方自治体であっても、国民はだれでも医療保険に加入する国民皆保険による国の制度であります。ですから、地方自治体の一般財源で賄うのではなく、国の責任を明確にし、直接の費用負担で賄うべきであります。臨調地方行革の始まる前年、1981年--昭和56年、本市の国保会計の中で国庫負担金は58.2%であったものが、来年度予算では36.3%と、この11年間に21.9%も激減しています。一方、国保料は37.5%から41.4%と、 3.9%の増となっています。住民と地方自治体への負担転嫁は、全く許せないものです。 第2に、支援事業とするものは、低所得者ほど負担が重くなる保険料の応益割の比率を高める平準化への危険な方向を持っていることであります。地方交付税で措置したことをもって一層の住民負担強化を進めることは、全く許せません。市長の所信を伺うものです。 国保は、所得の10数%に及び、生活実態からも相当負担の重いものとなっています。全国では、91年度、約1割に当たる 314市町村で国保料の引き下げを実施しました。県内でも松任市、七尾市で値下げを実施しました。本市ではなぜ国保料金を引き下げできないのか。それどころか、賦課限度額を年44万円から46万円になぜ引き上げするのか、市民から厳しい批判が集中しています。国保料を1世帯当たり1万円引き下げするためには、約5億円で可能であります。昨年、競馬事業会計からの繰り入れは4億5,000万円ありましたが、この財源が来年度予算ではゼロとなっています。しかし、これは保険料対策として独自に実施してきたものであります。来年度予算では、競馬事業会計から6億3,000万円を一般会計の諸収入として歳入に計上していることから、昨年の実績額を独自に一般会計から国保会計に繰り入れることは可能であります。市長の見解を伺うものであります。 質問の第4に、再開発事業と景観対策についてであります。市長は、提案説明の中で「景観は文化である」「すぐれた景観なくして金沢の個性を語ることはできない」と述べています。ところが、現状はすぐれた景観が破壊されてきているではありませんか。本市が昨年6月に観光客を対象に実施した金沢印象面接調査によると、訪れる前のイメージでは「城下町」「古都」といった伝統的なイメージが約8割を占めていますが、訪れた結果「イメージどおり」と答えたのは49.4%で、前年度より低下しています。これについて、都市開発によるビルの増加が観光客の期待する「金沢らしさ」が少ない点にがっかりする人がふえてきたものだとの指摘があります。 そこで、本市の40メートル以上の高層ビルを調べてみました。現在、23本に上っています。香林坊再開発事業の完成によって、相次いで高層ビルが高さを競って建てられてきています。市長は、提案説明の中で「景観形成には市民の御協力が不可欠」と述べています。しかし、市当局こそ景観保全するため協力しなければなりません。市内中心部での大型再開発事業が高層ビルを次々に生み出し、周辺の地価高騰を引き起こし、その結果、住民が住めない町づくりが進行しています。市長は「守るべきところは守り、開発するところは開発する」と強調してきましたが、開発によって守るべき景観が破壊されてきています。 25年前、伝統環境保存条例が制定され、兼六園、卯辰山、寺町付近など一部の古い町並みや自然を守る上で大きな役割を果たしてきました。この条例は全国に先駆けたもので、制定から半年後に、規制区域と内容を市長の告示として施行しました。ところが、平成元年に制定された景観条例は、その後3年を経過しても市長の告示は行われず、規制内容の伴わない単なる景観宣言にすぎません。景観保全はかけ声にすぎず、無力なものでありました。長町の武家屋敷の近くにマンションが建設され、浅野川の梅ノ橋付近では6本の高層マンションが建ち並びました。市長、あなたの言う「町の個性を磨く」というのは、こうした現状を指すのですか。市長の所信を伺うものであります。 ようやく検討された景観づくりの基準案も現況の高層ビルに合わせたものとなっており、結局、高層ビルの乱立には何らの歯どめにはなりません。形成基準と緩和基準なる2段階などは、結局「高い方に合わせてもよいです」と言わんばかりのものではありませんか。現在建設中の駅前第1地区再開発ビルは、高さが 130メートルにも上ります。この高さの合意を得るため卯辰山の標高を持ち出していますが、論外であります。市長の見解を伺うとともに、景観条例の告示について、いつ実施されるのですか、明らかにしていただきたいと思います。 質問の第5として、ごみ対策に関してであります。ごみをいかに減らすか、これが最大の問題であります。本市の1人当たりのごみ排出量は1日当たり 818グラムで、全国でもトップクラスであります。ところが、このごみの減量化に取り組む体制と具体化が極めて弱く、減量化に向けての基本方針も立てられていません。この点での抜本的対策を強く求めるものであります。 具体的に、第1に、リサイクルセンターの設置や牛乳パック、トレーなどの回収、再利用を広げていくこと。第2に、分別収集の効率を上げるため問題を整理し、市民の英知を集めることが大切であります。そのために分別収集推進委員制度を検討すること。第3に、事業所からの排出ごみについては、事業所の責任を明確にするとともに、事業所に対して減量の計画書を提出してもらうなど努力と協力を求めること。以上の点について、市長の見解を求めるものであります。 次に、西部クリーンセンターの基幹的改良事業についてであります。この施設は、昭和53年7月に着工し、総事業費48億円を投資して昭和55年10月に完成しました。当時、この事業をめぐってさまざまな指摘や議論がされました。 その内容の第1に、溶融式ごみ処理設備かストーカー焼却炉がよいか、機種選定をめぐってでありました。当時、厚生常任委員会は視察まで行い、ごみを全量焼却する溶融式がよいのではないかという意見があったにもかかわらず、市当局はこれを押し切り、ストーカー焼却炉を導入しました。 第2に、どのメーカーの機種を選定するかでさまざまな疑惑が取りざたされました。市当局は、昭和52年8月、工場建設室を設け、工場の概要を作成し、三菱重工、日立造船、タクマ、川崎重工の4社に対して見積もりを提出させました。そして、これを審査した後、日立造船、タクマの2社に決定しました。ところが、この2社に補正仕様書を発注し、見積もり合わせを行い、その結果、昭和53年3月、タクマとの随意契約を交わしました。この結果について、当時、総務部長は「日立の価格は46億 3,000万円であった。2億 5,100万円ほどタクマの方が低かった」と答弁しています。ところで、このタクマという業者は、契約1カ月後に泉北環境整備施設組合の下水道部長との間で贈収賄事件を引き起こしています。本市は問題がなかったのかと質問が集中しました。そして、昭和53年度一般会計の最終補正で清掃工場建設費が5億1,000万円余りの減額がされました。余りにも多額だということで、予算計上された金額と落札価格が大きいのは問題だ、見積もりに問題はなかったのかと追及が行われました。 第3に、焼却炉を初め、この工場がどのような機能を持つのか、安全性と耐用年数はどの程度かなど、具体的な指摘が相次ぎました。これに対して市当局は、技術的にも機能的にも最高水準の清掃工場と胸を張りました。そして、当時の部長は「耐用年数は15年」と表明しました。 以上の経過をたどって11年目、今議会に40億円に上る基幹的改良という予算が提案されています。そこで、幾つかただしておくことがあります。 その第1の点は、技術的にも機能的にも最高の水準で導入したはずの工場が、11年目で購入価格に匹敵する改良をしなければならないのはなぜかということであります。市当局はどのような見通しを持っていたのか、耐用年数からすると材質や機能に問題はなかったのか、明らかにしていただきたいと思います。昨年、生活環境部長は「耐用年数を20年と見ている。今回の対応で7年ぐらいは延びる」などと答弁しています。市当局の責任ある答弁を求めるものであります。 第2の点は、タクマと契約書が交わされています。その内容は「本施設の性能保証期間は、正式引き渡しの日より10年間とする。ただし、詳細については、市と受注者と協議の上決定する」というものでありました。10年間の保証が切れ、合わせたように今回の基幹的改良とは一体どういうことなんですか。これまでの10年間の保証期間に実施するべき点検や補修は行われてきたのか、疑問が残ります。既にメーカーには部品がないと聞いていますが、どうなっているのか、市長から説明を求めるものであります。 質問の第6として、夕日寺ゴルフ場建設についてであります。夕日寺ゴルフ場建設現場から泥水が流出し、金腐川に流れ込むという事態が相次いで起こりました。ことしになって、1月27日に牧町の第3調整池から、2月4日には牧町の第4調整池から、翌日の5日には伝燈寺にある第2調整池から相次いで泥水が流出したわけであります。このゴルフ場建設計画では、大滝にある第1調整池を含めて4つの調整池があります。そのうち3つまでが泥水が流れ出るという事態ですから、まさしく異常であります。 私は、2月4日午前9時ごろ現場で確認しました。赤茶けた泥水がゴルフ場建設現場の排水口から濁流となって流れ出るさまは異様でありました。「この位置につくってはならない。全国でもまれに見る危険なゴルフ場だ」と警告した今は亡き佐原幸吉元金沢大学教授の指摘は、十分説得力を持ったものでありました。谷が狭く急峻であり、その山を削り、谷を埋める土砂の移動量は 550万立方メートルに上る膨大な量です。しかも、地質は大桑層で水に弱く、土砂の粒が細かく沈砂しにくく、ちょっとした雨でも土石流を起こすという指摘でありました。今回の泥水の流出は、こうした指摘を裏づけるものと言えます。ですから、多少の応急対策では解決しないということであります。建設そのものを中止することが賢明であります。 また、重大なことは、許可に当たって、市当局が防災対策など万全な措置をとったと言明しておきながら、こうした事態が発生したことであります。市長みずから、さきの12月議会で「泥水の流出はあってはならない。万全を期す」と述べながら、1カ月もたたないうちに今回の事態が発生しました。業者の責任も重大であるとともに、開発許可を下した市当局の責任も決して免れるものではありません。明らかに防災協議や開発協定などに違反しているにもかかわらず、なぜ処分すら行わなかったのか、市長の責任を厳しく問うものであります。 具体的な点について伺います。第1に、2月4日の泥水流出の際、環境保全課に水の調査を依頼しました。濁りをあらわすSSの値は通常と比較するとどの程度なのか、その調査結果を明らかにしていただきたいと思います。 第2に、調整池は、雨量に対して工事中は10年確率、完成後は50年確率の設計となっているとのことであります。今回の対策は、臨時的に沈砂池を3つ造成しています。逆に言うと、調整池の容量では問題が解決できないということであります。設計変更が必要ではありませんか。 第3に、大滝にある調整池からの排水口での水調査では、化学的酸素要求量--CODの値が高く、水が汚染されているとの指摘があります。地盤凝固剤や改良剤などは使用していないのか、明らかにしていただきたいと思います。 この質問の最後に、業者である金沢セントラルリゾートについてであります。この会社は、不動産などを扱う北陸シーサイドという業者をメーンにして、このゴルフ場建設のために設立されたものであります。ゴルフ場建設の実績はありません。今回のゴルフ場建設に対する事業計画と資金計画は、開発許可に当たって市当局に提出されているはずであります。とりわけ資金計画はどのようになっているのか、明らかにしていただきたいと思います。ゴルフ会員権による資金調達はどの程度か、この工事全体の事業資金計画など、具体的に答弁を求めるものであります。 質問の最後に、学校週5日制導入についてであります。子供の豊かな成長を保証する上で、ゆとりある学校生活の実現は国民の共通の願いであります。我が党は、こうした点からも学校週5日制は積極的な意味があると考えています。既にヨーロッパやアメリカでも実施されています。ことし2学期から月1回の土曜日が休みになるわけですが、その導入に当たって各方面で戸惑いもあることも見過ごすことはできません。中でも、実施に当たっての条件整備の声は切実であり、行政もこれに積極的にこたえていく必要があります。 その第1の点は、保護者や教師、教育関係者などが十分話し合い、地域の実情に応じた条件整備を進めていくことであります。そのための話し合いの機会をつくること。第2の点は、子供の平日の授業負担がふえずに基礎学力をきちんと身につけられるよう、教育内容をよく研究、検討し、授業時間を減らすなど、教育課程の工夫を行うことであります。文部省にも授業時間を減らすよう求めること。第3の点は、子供たちが地域で活動できるように、社会体育施設の充実が必要です。また、学校開放に伴って必要な人員配置などが求められます。以上の点について、教育長から具体的答弁を求めるものです。 さて、この導入は単に学校だけの問題ではありません。そこで市長に伺いたいと思います。第1に、児童館や学童保育などでは土曜日の午前中から実施するなどの充実が必要です。第2に、会社での週休2日制の促進と労働時間の短縮が求められます。日本の労働時間は、欧米に比べ年間 500時間も長くなっています。石川県は、全国でも労働時間が長く、第8位にランクされています。労働時間の短縮、週休2日制の促進のために、本市として労働時間短縮の宣言を行い、内外にこの問題に取り組む決意を明らかにする考えはないか市長に伺いまして、私の代表質問を終わります。(拍手) ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 10番森尾議員にお答えをいたします。 北陸佐川急便の隣接地の農地転用の件でございますが、従業員運動施設としての申請がございまして、許可をしたものでございます。農振地域になぜターミナルができたのかということでございますが、この地は都市計画法による既存宅地の確認を得まして、58年に事務所、ターミナルが建設されました。その後、平成3年に荷さばき場が増築されましたが、平成元年に都市計画法の開発行為の許可を受けたものでございます。 それから、駅北土地区画整理事業区域内の地権者の物件と佐川急便とのかかわりでございますが、この区画整理事業の都市計画決定は、ことしの1月になされたところでございます。この時点から区域内において法的手続が開始され、事業が進められているわけでございまして、佐川急便に係る地権者はこの時点で存在はしていないと、こう申し上げます。 今、国民の政治への信頼回復が緊要の課題とされておることは御承知のとおりでございます。政治倫理の確立を含めて、政治改革が今、議論をされています。その推移を見守っていきたいと、こう思っています。 臨調、地方行革は、結果として住民を犠牲にしたのではないかということでございます。私は、素直に取り上げて、行政改革は税金をむだにしないと、効率的な行政を図ると、これが本旨であるというふうに思っております。むだのない行政を進めて、その資金を福祉の向上につなげていく、こうあるべきであるし、ありたいと思う次第です。 基金の積み立て、これは福祉や教育の切り捨てである、ため込みであると御指摘でございました。私は、基金を積み立てまして、これでもって市民に犠牲を強いた、そんな覚えはございません。基金の積み立ては、地域福祉の充実を図る安定した財源確保のために、また、生活に身近な社会資本の整備と計画的な財政運営を図るために、それぞれ明らかな目標を持って活用をいたしています。このことを御理解賜りたいと存じます。 下水道の基金積み立てをしておるけれども、これを料金軽減に向けるべきではないかと御指摘でございました。今回、交付税措置がございまして、これは過去に発行された臨時財政特例債、この償還元金分に対して交付税に算入をされたものでございます。この趣旨からいたしますと、特例債の長期の償還に備えて、資本勘定として交付税を基金に積み立てた次第でございます。この基金を安易に収益勘定としての料金改定財源に使うことは、私は論理としてはいけないと、こんなふうに思っていまして、私の立場を御理解いただきたいと存じます。 消費税の転嫁はやめるべきだと。何度も申し上げました。私の基本的立場は、租税法律主義を守ることということにございます。食料品の非課税化について話がございますが、租税大系全般にかかわることでございます。国政での論議を注視したいと思っておる次第です。 公共料金は引き下げるべきだと。引き下げてサービスを充実することができれば、こんな結構なことはございません。いついかなる公共料金の見直しにございましても、市民生活への影響には細心の気配りを行ってまいりました。これからも行っていくつもりでございます。市民が公益を受ける範囲内で応分の負担をお願いをすることが、社会の公平を保ち、また将来の市民負担を軽くすることにつながると、このことを御承知願いたいと思う次第です。 保育料についてお触れでございました。負担の公平を確保する観点からいたしますと、毎年、措置費のアップ分は改定をするということが普通の建前かなというふうな気持ちも実は持っています。今回の改定は2年ぶりでございますし、改定を極力抑えるために10億円余の市費の持ち出しがあると、このこともひとつ御理解をいただきたいし、低所得者層や3歳未満児の最高限度額は据え置いたと、こんな工夫もいたしました。御承知をいただきたいと存じます。 育児休業が終了した場合の下の子の途中入所の件でございますが、市の単独事業である緊急一時保育、この制度がございますので、この中で対応していきたいと、こう思います。 国民健康保険の件でございますが、国庫の負担の削減措置、問題があると御指摘でございますが、明年度、国は、国保財政安定化支援といたしまして、地方交付税で 1,000億の特別の措置を講じました。国庫補助対象の事務費の人件費分、助産費の削減分につきましては、普通地方交付税で別途に完全に補填されることになっておりまして、まあそれなりに国の施策を理解をしておるというのが私の立場でございます。この安定化支援の制度は、国保財政の健全化をねらって一般会計からの繰り入れ基準を明確化するということであります。この基準に基づく額を計算しますと、6億 7,000万円ということになりました。前年度の競馬会計からの繰り入れ4億 5,000万円に対しますと、2億2,000万円上回っておるわけでございまして、この分は負担の軽減に寄与しておるというふうに思っておる次第でございます。 限度額の引き上げ、これをやめて保険料を下げよということでございますが、御案内のとおり、医療費は4月1日から診療報酬の引き上げがございます。そんなもとで、安定化支援事業による一般会計からの繰り入れを行いましても、やはり財源が不足になってまいりまして、やむを得ず限度額を改定をいたしました。しかし、大衆の負担にかかわる料率の引き上げは思いとどまったということでございまして、この点も御理解いただきたいと存じます。 従前は競馬会計からの直接繰り入れをいたしておりましたが、これについては一般会計からの繰り出し基準でございませんで、競馬の収益に応じて、あるいはまた国保会計の財源不足の状況を見て、いわば当面の事策としてやむを得ず行われておった措置だと、このように理解をいただきたいと思うんです。今回、国においてそうした仕組みが明確にされましたので、一般会計から繰り出すことにいたしました。 再開発事業と景観対策であります。町並みが壊れていく、この現状をどう認識をするか。私は、すべて満足をしておるわけではございませんけれども、しかし、今日までの条例は20年間にわたってそれなりに成果を上げてきた、そのように思っていまして、もし、これがなかったとしたらどうであろうか、そんなことも反面考えたりもするわけでございます。この条例をさらに発展をさせ、新しい条例で景観施策を進めていく、これが今の私の務めであると、こう思っておる次第です。 市長の「個性を磨く」という意味はどういうことかということでございますが、私は、金沢には固有の自然、歴史があるというふうに思っております。坂があります。坂があるから石垣があります。石垣を下がっていったら川があって、その川の水が網の目のように地中を流れている。これは金沢の景観特性であります。これを大切にしたい、これが個性を磨くことだと、こう申し上げます。 大規模な開発を無制限に認めているのではなかろうか、そんな御懸念、有効な施策が講じられているのかというお尋ねでございました。都市景観の形成方針につきましては、本市固有の景観文脈の中で総合的に検討をされたものでございます。専門家集団によって2年にわたって研究をしてまいりました成果であります。私自身も、景観形成にあってはめり張りをつけるということも大切であろうというふうに思っていまして、商業、業務の拠点である駅の周辺、武蔵ヶ辻あるいは香林坊周辺、こうした3つの拠点については、やはり一つのメルクマールと言いますか、物の考え方の基本的な物差しも必要でございますので、それを卯辰山の標高と設定をして基準がつくられておるわけであります。しかし、この限度の高さとする場合には、景観に対する影響評価等を十分行うことを前提にしておりまして、単に高さを容認するものではないと、こう申し上げたいと存じます。 条例に基づく告示はいつするのかと。まずは、市民啓発に努めたいと思っていまして、これを踏まえて、できるだけ早期に運んでまいりたいと、こう思っています。 ごみの減量化に取り組む姿勢でございますが、改正された廃棄物の処理及び清掃に関する法律、これの政令等は現在、国において策定中でございます。これを受けて、ごみ減量計画を検討してまいりたいと存じます。また、新年度から新たに減量化推進係を生活環境課の中に設けまして、資源化、減量化を推進していきたいと、こう思っています。 ごみ減量化にかかわる分別収集でございますが、これには市民の協力が不可欠でございます。ごみ問題懇話会あるいはモニターの意見、また町会への説明会の中で、いろんな御意見をいただいて取り組んでいきたいと、こう思っています。 事業系ごみの許可業者への収集の移行、これを進めてまいりたいと思っております。事業系の方々に対して分別排出の指導、大量に排出する事業所等に対しては減量化計画の提出を求める、こんなこともこれからの検討課題だと考えておる次第です。 西部清掃工場の基幹的改良工事について、今行う理由は何か、お尋ねでありました。清掃工場のプラントにかかる耐用年数は、おおむね15年と言われております。性能の保証期間は10年ということであります。今の工場は11年を経過しておりまして、さらに性能を保持しながら、今後、10年程度になりましょうか、使用期間を延長するために大規模な修繕を行うものでございます。修繕に当たりましては、厚生省の外郭団体でございます日本環境衛生センター、この機能検査を受け、その報告書に基づき当市の専門職員により検討を重ねてきた結果によるものでございます。 性能保証期間10年、その間の業者への対応は十分であったのかということでございますが、性能保証というのは、焼却能力、ガス処理能力、これらがオーバーホールを含めた保守管理のもとで維持されることをメーカーが保証することでございます。西部工場では、毎年、専門職員とともにメーカーが事前調査を行い、その結果に基づき性能維持のための修繕を行ってまいりました。現在まで支障もなく当初の能力を維持してまいりましたが、基幹的部分の損傷もあり、今後の延命化を考えた場合、この時期に改修することがベターである、こう考えた次第でございます。純粋に、科学的に専門的に研究をした結果であると、こう申し上げておきたいと存じます。 金腐川への汚濁水流出に伴う市の対応でございますが、今回の流出原因は管理上のミスから生じたものでございます。まことに残念でございますが、中止を命ずる考えはございません。したがって、開発協定に基づきます報告を求めますと同時に、改善計画を提出させるなど、本事業完了まで万全の施工管理体制を徹底するように勧告をしたところでございます。処分も考えておりません。 また、牧口の調整池は事業施工過程における仮設のものでございまして、今後の工事進捗に合わせた容量を確保するなど、その改善策を命じております。したがって、設計の変更を指示する考えも持っておりません。 なお、申請時の計画書によりますと、用地費、工事費それぞれ50億円、合計 100億円の事業ということになっておりまして、その資金調達として、銀行等の融資証明により担保がなされていると、こう申し上げます。 その他の夕日寺ゴルフ場に関するお答えにつきましては、担当の部長からいたします。 最後に、学校週5日制の導入に関連をしまして、児童館、児童クラブの土曜日の対応でございますが、学校、PTA、地域との連携を深めながら検討していきたい、こう思っております。 あわせて時間短縮都市宣言の件でございますが、労働時間の短縮は、言わずもがな時代の趨勢でございます。企業集団に対しまして、専門指導員による派遣指導を行ってまいりますとともに、業種別セミナーあるいは「ゆとり創造シンポジウム」こうしたものも開催をし、時短の普及促進を図っておりますが、これからも続けてまいりたいと思う次第です。御提言の労働時間短縮都市宣言、これにつきましては議会の御判断でございます。私といたしますと、一昨年、決議がなされております「ゆとり宣言」の趣旨を普及、定着させるように努力をすること、こう思っておる次第であります。 以上であります。 ○議長(山田初雄君) 佐子田保健環境部長。   〔保健環境部長佐子田正君登壇〕 ◎保健環境部長(佐子田正君) 夕日寺ゴルフ場建設に係る金腐川の水質の調査結果についてのお尋ねでございますが、土砂が流出いたしました去る2月4日の調査では、浮遊物質、いわゆるSSの値でございますが、1リットル当たり金腐川の本川で 150ミリグラム、ゴルフ場の牧側の出口でございますが、 7,200ミリグラム、同じく大滝側の出口で77ミリグラムでございました。同地点における通常の状態の2月27日の調査結果でございますが、金腐川の本川で 7.5ミリグラム、牧側の出口で27ミリグラム、大滝側出口で13ミリグラムと大幅に減少いたしておりました。 以上でございます。 ○議長(山田初雄君) 多田都市政策部長。   〔都市政策部長多田衛君登壇〕 ◎都市政策部長(多田衛君) 夕日寺ゴルフ場の工事現場において、凝固剤や改良剤を使用しているかどうかのお尋ねについて、お答えをいたします。 土質改良のためのセメント系の地盤改良剤は、使用しております。ただ、その他の凝固剤は使用していないと、そういう報告を受けております。 ○議長(山田初雄君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 10番森尾議員の学校週5日制の導入をめぐってのお尋ねにお答えいたします。 学校週5日制の導入に当たりましては、学校、PTA、地域の三者が連絡を密にとり、地域の実情に応じた対応を話し合っていきたいと思っております。 教育課程に関しましては、学校行事の精選、教育内容や方法の工夫により、ゆとりある教育の実現が可能であると考えております。なお、完全実施に当たりましては、教育課程の改訂が必要であろうと考えております。 学校週5日制の実施に当たり、子供たちの活動の場として、公民館、図書館など社会教育施設の活用について十分配慮してまいりたいと思います。なお、学校開放に当たりましての指導員については、国・県の動向も見ながら対応していきたいと思っております。 以上でございます。  〔「議長、10番、再質問」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山田初雄君) 10番森尾嘉昭君。 ◆10番(森尾嘉昭君) 公共料金の値下げについては、市長も「いいことはない」という表明でしたから、要はあなたの決断、決意次第だというふうに思っています。 なお、温水プールの使用料金を 300円から350円に値上げを提案しました。私はその中で、消費税についての考え方で、結果的にはこの値上げを予定するために、新たに消費税も転嫁されてしまうのではないかと、この工夫、対応がとれたではないかということを具体的に指摘したわけですが、率直に、市長はこの問題についてどういうふうに考えておられるのか、ちょっと立ち至って見解をいただきたいと思います。 それから2点目に、夕日寺のゴルフ場の問題について指摘をしました。一連の泥水がどんな水準だったのかということで、調査結果が発表されたわけです。皆さん方が常時あの区域で水質調査をして「金沢の環境」という資料に調査結果を、通常、この川以外にも含めて調査の結果をまとめています。この濁りの調査の水質の実態は、5ミリグラム/リッター当たりぐらいが大体あの金腐川の水質の実態です。今回の泥水の値は、この通常の金腐川の水質状況からすると 1,440倍なんですね。仮に環境基準を適用したとしても 100倍。これだけの泥水が流出したということの持つ重大性というのはあると思うんですね。今回の対応だけで十分か。今後、梅雨の時期を迎え、この問題は心配ないのか、調整池の容量も含めて再検討すべきだというふうに指摘をしました。私は、数字が物語っているように、この対策はとるべきではないかというふうに思いますので、その点、再度御答弁お願いしたいと思います。 ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) プールの使用料金でございますが、つくられた法律は守らなきゃならぬというのが消費税転嫁に係る私の、実は考えなのであります。同時に、そうしたスポーツ施設を利用していただく際は、利用者の皆さんに、ぜひ応分の、私も負担をしておるんだと、そういう御協力を身でもって示してほしいと、私の方からお願いもしたいと、こう思う次第でございます。 それから、ゴルフ場の汚濁水防止の件でございますが、いろいろ現地調査もし、そして研究もいたしました結果、容量も含めて改善計画を指示をしておる次第でございます。今後とも厳しく指導、監督をしていきたいと、こう思っております。私の責任をお問いでございましたけれども、私の責任は指導を厳にして、そして守られた事項に従って事業を進めていくことだ、そう思っています。  〔「議長、10番、再質問」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山田初雄君) 10番森尾嘉昭君。 ◆10番(森尾嘉昭君) 調整池の件で、泥水だけではなく容量の問題が問題となっているという指摘をしました。調整池を設置する際に、県内の雨量の確率をもって10年確率、50年確率というのを設定されました。調べてみると、金沢の場合日量で 136.6ミリが10年確率、50年確率は173.6ミリが、日量の、この調整池の基準です。ところが今回の泥水の流出の際、雪解けも含めて大量にふえたとする雨量はどのくらいかと、こう聞きましたら、 130から 140だと、こういうことがありました。こんなに雪が少なくてこういう結果だということになれば、調整池そのものの、やはり容量が当初の計画、確率の点からしても現状に合っていなかったということをこの数字は雄弁に物語っていると思うんです。少なくともこの問題についてのちゃんとした対応を、設計変更を通じて行うべきだと、これが今後の梅雨の時期を迎える上で住民が大変心配していることへの対応じゃないか、こう言っているわけです。改めて答弁を求めたいと思います。 ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) この事業の開始に当たっては、建設省もいろいろ御審査をいただきました。そして、今日の事態に至りましても、私の部下がチームをつくって調査をし、そして、しかるべき措置を講じておるところでございまして、私はその調査結果、そして現にやっておる仕事を信じたいと思っておる次第でございます。 ○議長(山田初雄君) 35番松本捷男君。   〔35番松本捷男君登壇〕   (拍手) ◆35番(松本捷男君) 自民クラブを代表して、以下の質問を行います。 質問の第1点は、平成4年度予算案についてであります。市長がさきに発表されました当初予算案は、景気の減速傾向が顕著となっている中、一般会計で前年度比 9.6%増、昭和54年度の13.1%増以来13年ぶりの高い伸び率で、積極的なものとなっているのであります。相変わらず厳しい財政環境にもかかわらず、健全財政を維持されようと財源の重点配分に努められるとともに、「21世紀への新しい道筋を切り拓く年」として、駅周辺整備の本格化や環状道路の優先整備、長寿社会への対応、生活基盤の整備などに果敢に取り組む姿勢を評価するものであります。 しかし、我が国経済の先行き不透明感が否めない中、やや心配される面もあります。まず、歳入、歳出の今後の見通しについてであります。歳入面では、景気の後退による法人市民税は2.5%の減収と見込み、個人市民税や安定した固定資産税の伸びがそれを上回ると見込まれ、市税全体ではその伸び率を地財計画を上回る6.8%の伸びと見込んでおられますが、法人市民税の落ち込みの見込みが甘くはないかと危惧するものでありますが、いかがでしょうか。また、好調と見られる固定資産税にしても、今後、大型建造物の建設を中心に設備投資の冷え込みからその伸び率が停滞することも心配されるものでありますが、その点の見通しについてお伺いいたします。 次に、市債についてでありますが、前年に比べ29.9%の増加で62億 4,000万円余となっております。そのほとんどが元利返済に交付税措置がある有利な市債であるとのことでありますが、当然、本市の財政負担も伴うものであります。駅東広場、新住宅団地、南図書館、内川墓地公園、南斎場など、新年度、随所に盛り込まれた新規の基本構想や基本計画の策定は、明年度以降、順次具現化していかなければならないものであり、将来を見据えた計画的な財政運営が必要と考えるものでありますが、その膨大な財政負担に耐えられるのか、その見通しについてお伺いしたいと存じます。 また、多年にわたって蓄積した基金については、将来の多様な行政課題に備え、その取り崩しは極力抑制すべきものと考えるものでありますが、来年度の基金の取り崩し額と現在の基金の総額についてお尋ねしておきます。 公共料金についてであります。私どもは、かねがね公共料金については後世にツケを残さない適切な改定が必要であると考えているわけでありますが、同時に、市民生活への影響に十分考慮すべきであると訴えているところであります。新年度からは、下水道料金、保育料が改定されることになっております。そこで、後年度の見通しもあわせ、市長の公共料金改定についての所見をお伺いいたしておきたいと思います。 質問の第2点は、金沢駅周辺事業についてであります。 まず初めに、市長におかれては都市基盤の整備を来年度の重点施策の第一に掲げられ、特に駅周辺事業に予算の重点配分はもとより、体制の強化を図られるなど、その積極的な姿勢を評価したいと存じます。 さて、北陸新幹線の金沢駅整備については、今年初め石川県、金沢市、JR西日本、日本鉄建公団など関係機関が初めて会合を持ち、事実上、その事務作業を開始したことは各位も御承知のとおりであります。幸い来年度の政府予算におきましても、運輸省の「町づくりと一体となった鉄道駅緊急整備事業」の中で金沢駅が採択される見込みが確実で、早ければ年度早々にも指定を行うようであります。現在、県・市等でその基本計画を詰めていることと思いますが、その計画の概要をまず初めにお聞かせいただきたいと思います。 また、従来の北陸新幹線では、金沢-高岡間は広軌路盤での狭軌という、いわゆるスーパー特急での建設計画であったかと存じますが、行く末のことを思えば、新幹線フル規格の対応も当然考慮されなければならないことであり、どのような考えで進めておられるのか、お伺いいたしておきます。 さらに、駅舎建設等にかかわって、その財源問題を考える必要があると存じます。地元の負担をどのように見ておられるのか、総事業費としてどの程度を見込んでおられるのか、事業の計画年次にあわせてお答えいただきたいと思います。と同時に、金沢駅舎の整備にあわせ、駅周辺の整備事業も一体となって進めていく必要があると考えます。駅東広場の整備、駅北地区、昭和町地区等の区画整理についてはどのような見通しを持っているのかについてもお答えいただきたいと思います。 質問の第3点は、駅-武蔵間の諸事業についてであります。 第1点として、駅・武蔵北地区第5工区の市街地再開発事業でありますが、済生会病院撤退のショックが後を引き、本年度計上した事業費は、結局、来年度に繰り送りせざるを得ない状況となっております。確かに、核となるテナントが抜けただけに、その代替は容易ならざるものと考えますが、今後の見通しとしてはいかがなものでしょうか、市長の忌憚のない心の内をお聞かせいただきたいと思います。 第2点として、5工区に連なる第2、第3、第4工区については、来年度で初めてそのマスタープラン策定に取りかかるとのことであります。この地区を連続的に整備していこうとする市長の意気込みを強く感ずるところでありますが、一方、現在の景気動向や本市の規模におけるところの業務集積の限界を考えたとき、オフィス床の供給過多を生むことにはならないかと懸念する声があることも事実であり、それならば、再開発方式ではなく、街路方式による整備で先行させるという考え方もあるのではないでしょうか。市長はこれらの地区にどのような構想を描いておられるのか、また計画の変更を考えられないものかどうか、お伺いしておきたいと思います。 第3点は、これら駅・武蔵北地区と南地区を通る駅通り線の整備についてであります。街路整備での用地取得もかなり進み、来年度では新規に安江町地内での地下道建設にも着手されるなど、駅通り線の前進を心うれしく思うものであります。シンボルロードと銘打った駅通り線は、金沢の玄関口からつながり、武蔵ヶ辻地区を結び、香林坊、片町と連続する本市の都心軸の最重要路線であり、駅周辺整備、駅-武蔵間の整備が一連のものとなることによって、その存在価値が高まるものであります。これまでの市長の答弁では、平成6年度を目途に努力中とされているのでありますが、完成のめどはどのようなものであるか、改めてお伺いいたしておきたいと思います。 この問題の最後に、武蔵地区の活性化についてであります。市長は、香林坊、片町とともに武蔵地区を金沢のもう一つの目であるととらえられておられました。武蔵地区は、今、そのもう一つの目に足り得るべく懸命の努力を重ね、その活性化の一方策として武蔵地区の地下駐車場を考え、武蔵地区活性化協議会の市長への陳情にもあったとおりであります。平成2年度と3年度にわたって同地区の駐車場需要調査及び環境調査をされた由、武蔵地区の地下駐車場についてどのような見解をお持ちなのか、お聞きしておきたいと思います。 質問の第4点は、環状道路の建設についてであります。都市内の道路の渋滞解消策として、環状道路の重要性は各位も御承知のとおりであります。また、広域的な視点からも、その重要性が指摘されております。特に外環状線は、北陸先端科学技術大学院と金沢大学など本市の山手に点在する大学、金沢テクノ・パークを有機的に連結させる路線として、また金沢・能登2時間圏構想を確立する上でも重要であります。市長は環状道路の整備を市政の最重要課題に掲げられ、昨年には官・民が一体となり金沢環状道路整備促進期成同盟会が結成され、整備促進に向けて国、県への陳情もなされたところであります。平成4年度予算では、環状道路網の整備に前年度比23.5%増の23億円余を投入されていることからも市長の意欲が感じられ、我々もその積極的な推進を期待し、応援いたすものであります。 現在の進捗率は、内環状72%、中環状85%、外環状28%でありますが、残された区間は用地買収と橋梁など工法的なもので多額の予算が必要であり、完成までには相当の年月も必要かと拝察いたします。また、環状道路は何路線かの都市計画道路で構成されており、それぞれの路線でも今後、段階的に整備が図られ、完成した区間が最大限機能するためには、現在未着手のため道路が遮断されている区間の解消が必要であると考えます。特に外環状線の山手部分、中環状線の八日市出町から西金沢にかけての部分の早期の事業化についてどのような考えを持っておられるのか、この際、お示しいただきたいと思います。また、一日も早い全線開通に向け大幅な予算獲得が必要と考えますが、今後の見通しと具体的取り組み方についてお伺いいたします。 質問の第5点は、新工業団地についてであります。 さて、本市産業のさらなる振興策として、安原、森本に続く第3の工業団地が今、強く望まれているところであります。新年度予算においても、希望の強い工業・流通業務用地の確保に向けて開発の可能性を探るべく、この基本計画策定費が計上されておりますが、需要調査や適地可能性調査など、これまでに行われてきた調査、検討結果について、まずお聞かせ願いたいと存じます。 ところで、この工業団地は安原と森本のちょうど中間的な規模のものとして想定されていたようにも思いますが、その性格としては、単に従来からの既存工業の受け皿となるものなのか、あるいはまた、本市の特性にふさわしい、付加価値の高い都市型産業を育成するための受け皿として整備されるおつもりか、この新工業団地の特色、規模、そして差し支えがなければ、市内のどのあたりでの立地を考えておられるのかもあわせてお伺いいたします。 いずれにいたしましても、この事業の遂行に当たっては、新たにプロジェクトチームとして商工業団地開発推進室が設置される模様でありますが、安原、森本の工業団地とは一味違う、未来型の活力あふれる工業団地を望むものであります。 質問の第6点は、学校週5日制に伴う地区公民館の対応と、進展する時代に即応した金沢方式の公民館運営の見直しについて、お尋ねいたします。 既に御承知のとおり、本年9月から学校は月1回土曜日が休みとなります。学校週5日制は、子供たちにゆとりある生活をもたらし、家庭と地域の教育力を回復することが目的であると言われております。特に、地域の受け皿として地区公民館に期待が寄せられているわけでありますが、公民館としてどのように対応すべきなのか、その指導方針等について、まずお伺いいたします。 次に、地区公民館の運営のかなめである主事の待遇を中心に、金沢方式のあり方についてお尋ねいたします。本市の地区公民館は、戦後いち早く各校下の自主的な活動からスタートし、今日もその精神に立ち、運営管理、事業推進とも地域主導の公民館であり、全国に金沢方式の公民館として知られています。しかしながら、都市化の進行、市民意識の多様化、さらには地域ボランティアの不足など、さまざまな問題を抱えていることもまた事実であります。特に、公民館活動のかなめと言える主事が一たんやめるということになると、後継者探しに苦慮するというのが各館共通の悩みであります。 公民館主事は、夜間の会合、土・日の行事など、多忙な割にその待遇は十分とは言えない状況にあります。人件費を含めた公民館運営費の財源は、市の委託料75%、地元の負担25%で賄っている以上、待遇をよくしようにもなかなか難しいというのが実情であります。先般開かれました公民館館長の研修会の折、「このままでは金と人の両面で、金沢方式の公民館活動を続けていくことは無理である」という意見もありました。この際、これまでの歴史を生かしながらも、新しい形の金沢方式を検討すべき時期であると思うのでありますが、市長の率直な御意見をお聞かせ願いたいと存じます。 質問の第7点は、景観対策についてであります。市長は、さきの提案理由の説明の中で「景観は文化であり、すぐれた景観なくして金沢の個性を語ることはできない」と述べられました。まさにこの言葉のとおり、景観対策を市政の重要な柱に掲げ、あくまでも金沢らしさにこだわり、金沢らしいものを求め、守り、そして再生していこうとする市長の積極的姿勢を高く評価いたすものであります。 しかしながら、各位も御承知のとおり、景観そのものが極めて主観的なものであり、かつ絶対的な基準というものが存在しないこと、また、高さや屋外広告物の誘導指針などを見ても、時として市民生活に影響を与え、市民の私権を制約することにもなりかねないなど、実にさまざまな多くの問題を抱えているのであります。すなわち、景観づくりはひとり行政のみの力では到底なし遂げられるものではなく、何よりも町の主人公である市民の理解と協力が絶対に必要なのであります。決して一方的な行政側の机上でのプランを市民に押しつけるものであってはなりません。 市長は「景観とは公共のもの」という考え方を市民に呼びかけ、そして理解を賜りたいとのことでありますが、それは具体的にどういう施策で、どんなふうに市民に対し啓発をなさろうとされるのか、景観づくりに関する市長の御所見にあわせ、お聞かせ願いたいと存じます。まさに景観対策はこれからが本番であり、関係者の御努力に大いに期待をいたすものであります。 ところで、先般出された市都市景観審議会の答申では、高さの誘導方針等が掲げられておりますが、昨今の片町、香林坊など市内中心部に数多く見られる鉛筆型の、いわゆるペンシルビルに対する指導、指針は一体どのようになっているのでしょうか。高さとともに、地域的にはある程度ビルの容積なども考慮しないと、それこそ見苦しいビルが乱立し、景観的に問題があると思うのですが、これについて市長の御所見をお伺いいたします。 質問の第8点は、新観光資源の発掘についてであります。金沢の新しい観光資源を発掘すべく、新年度予算において史跡、碑文等の発掘調査事業が計画されておりますが、これは金沢のいまだ埋もれているものに新しい光を投げかけていこうとする意義ある試みであると評価するものであります。 しかし、金沢の現状は、兼六園を初め昔から存在していたものが中心で、新しくつくられた目玉がないのが現状であります。観光金沢のシンボルとなるような新しい観光資源を積極的に創生していくことも、また必要なことではないでしょうか。例えば、史実に基づいて金沢ならではの「加賀八家」の家老屋敷を市内に復元するなど、何か具体的な創生事業を考えておられないかを、この際、お聞きしたいと思います。 質問の第9点は、高齢化社会への対応策についてであります。今年度予算には、「福祉プラン21金沢」を具現化するため30億円余りが重点的に予算措置されており、本格的な高齢化社会の到来に対応すべく、時代に即応した施策の展開がなされているのであります。善隣館を活用したデーサービスの充実は金沢ならではのものであり、地域福祉の要請に十分こたえる施策であります。しかしながら、デーサービス・センターの施策の充実は当然のことながら必要でありますが、今後さらに高齢化が進み、人口比における老人の増加は必然的に特別養護老人ホームなどの待機者の増加を促すものと思うのであります。したがって、今年度、2カ所の特別養護老人ホームへの助成措置がなされますが、今後さらに特別養護老人ホームの増設が必要不可欠であり、喫緊の課題だと存じます。 また、こうした施設や在宅福祉を支える介護者等の養成が急を要し、このマンパワーが確保できるかどうかが福祉のあり方を決定づけることは申すまでもありません。本市でも、マンパワーを確保するため、福祉サービス公社で介護体制の充実に向けて増員等の施策が講じられ、善隣館思想や福祉教育の推進などの福祉思想の啓蒙、普及への積極的な取り組みを高く評価いたすものでありますが、全国的にも少子化傾向が一段と進行する状況下、将来的には若年層の急激な減少や核家族化が家族間の扶養義務やその意識の低下を招来し、地域ボランティアなどへ期待することが非常に難しいものになると予想されるのであります。したがって、今後、従来にも増して行政としてマンパワーの確保に向けて積極的な対応が必要となると思うのでありますが、この点について市長はどのような所見をお持ちか、お伺いいたします。 質問の第10点は、教育問題につき数点お尋ねいたします。 まず、学校の教職員の採用、任命についてですが、仄聞するところによりますと、本年新採予定者約 140人のうち、金大の卒業生、なかんずく教育学部の出身者が非常に少なく、現役学生に至っては1けた台と聞くのでありますが、本当でしょうか。こうなりますと、試験問題か試験方法にそもそも問題があるのではないかと思います。そうでなければ、受験生の質に問題があるのか、教育学部の教科指導のあり方がおかしいのではないかと思うほどであります。いずれにしましても、教師の質は国家の将来に大きい影響を与えることなので、優秀な教師の確保は重要なことです。ペーパーテストの偏重主義になってはいないのか、適性の判断が十分にできる試用期間を置いているのかどうか、裁判官のように任用期間を10年ぐらいとして再任用をするとか、その質を保証する新たな方法を提案する気持ちがないか、お尋ねいたします。 昨今、大都市では私学の優位性が顕著になってきたのも、公立学校の教育の内容に十分なものを期待できなくなったことが原因ではないかと考えるのでありますが、教員研修等に格段の努力を要望しておきます。 さて、最後に、偉人館の内容と今後についてお尋ねいたします。偉人館は、歴史の町金沢にとって教育、観光の両面において大変意味のあるものとして賛意を表します。ただ、最近の傾向として、文人、科学者といった人たちの顕彰のみに重点を置いているように思われます。金沢市の歴史の中で育ち、活躍した政治家、軍人、実業家、科学者も数多く、どのような理由で5人の人が優先されたのか、説明願いたいと思います。また、今後の偉人館の内容充実、拡大についてどのようなお考えをお持ちなのかをお尋ねしまして、質問を終わります。(拍手) ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 35番松本議員にお答えをいたします。 まず、法人市民税の落ち込みを見込んでいるのか、また、固定資産税は大丈夫なのか、お尋ねでありました。法人市民税につきましては、3年度予算では 4.4%減、さらに4年度では2.5%減を見込んで計上したものでございます。これは経済の見通し、主要企業への聞き取り調査、この結果等を考慮して、手がたく積算をしております。固定資産税の件にありましては、昨年中の調査実績に基づいて積算をしておりまして、これも実績でございます以上は十分確保できると、こう思っております。 市債が増加しておる、大丈夫かとお尋ねでございました。有利な起債の活用により、確かに市債は大きい伸びを予算上見ることになりましたが、しかし、歳入全体に占める構成比、いわゆる起債の依存度はまだ余裕がございまして、財政の弾力性はこの点からも保持しておると、このように考えています。しかし、課題は山積をしています。これらを円滑に執行していくためにも、新たな財源の導入に知恵を絞る、そして財政の健全性を守って計画的な運営に努めていく、御指摘のとおり努力したいと思います。 基金の取り崩し額をどれくらい予定しておるか、また現在高はというお尋ねでございました。4年度の基金は、減債基金や保健衛生施設整備積立金を中心にいたしまして約10億円を取り崩すことにいたしましたが、新規に35億円余を積み立てることにしておりまして、4年度末の基金の現在高は 303億円余と、このように踏んでおります。今後とも各種の財政需要に的確に備えて、積極的な基金の活用を意図していきたいと、こう思います。 後年度の見通しもあわせて公共料金改定についての所信をということでございます。公共料金は、市民の生活への影響に細心の配慮をしなければなりません。同時に、適時に、やはり見直しをいたしまして、そして後々市民に大きな負担を残さないようにしておく、このことも、その時点の当事者のなすべきことではなかろうかなと、こう思っておる次第でございます。とりわけ、御指摘の下水道料金にございましては、平成6年度以降の長期の収支見通しもあわせまして検討を加えました。そして、4年度に必要最小限の改定をお願いすることにいたした次第でございますし、保育料にありましても、10億円余の市費の肩がわり措置を講じまして、これまた必要最小限の改定にとどめた次第でございます。ぜひ御理解をいただきたいと存じます。 駅の周辺事業についてでありますが、「町づくりと一体となった鉄道駅緊急整備事業」、この概要をお尋ねでございました。まだ詳細について、運輸省で詰めをしておる段階でございまして、現時点で明らかにできるものはございませんけれども、関係者で新幹線金沢駅整備打ち合わせ会を開催をしまして、早速に研究を始めたところでございます。 なお、関連をして、フル規格の対応をお尋ねでございました。金沢と石動の間はフル規格に対応できる路盤を整備することになっています。同時に、石動と高岡間の在来線利用はあくまでも暫定整備でありまして、フル規格に必要な整備を将来することになっております。 駅舎建設に係る財源問題でございますが、新幹線建設事業費、そしてその計画年次につきまして、これまた現時点で明確になっておりません。したがって、地域負担額も現時点で不明であると、こう申し上げておきます。 新幹線の駅舎の整備に取りかかってもいいということに、ぜひしてほしいと、その運動をしなきゃいかぬというふうに考えております。それで、そういうことになりますれば、単に駅舎の整備だけでございませんで、駅の周辺整備について本格的な取り組みをしなきゃならぬということであります。ぜひ周辺全体の整備に本腰を入れたい、こう思っておる次第であります。 そんな中でお尋ねは、まず駅の東広場の整備でございますが、新幹線金沢駅舎の整備とあわせまして、一体的に進めていきたいと思います。現在、関係の機関と協議を重ねております。金沢の顔にふさわしい、そういう広場計画の策定に向けて努力をしてまいる所存であります。 駅の北地区でございますが、ことしの1月に都市計画区域の決定を見ております。地元の皆さんの大筋の合意、御理解も得られておるところでございまして、当面は北陸鉄道浅野川線の移設について、早期に合意が得られるように精力的に詰めていくつもりでございます。 それから、昭和町の地区でございますが、組合施行の区画整理事業を進めることにいたしておりまして、3月の1日に設立がなされました。事業の推進体制が確立をいたしましたので、市としても精一杯お力添えをしたいと、こう思っておるところです。 第5工区市街地再開発事業でありますが、駅・武蔵第5工区、御迷惑をかけていますが、知事ともこの件については何度もお話をしております。県は、国際交流関係の施設として出店することを約束をしております。そういたしますと、この用途に合わせて、専門店部分の1、2階、1階と2階について、現在、的を絞ってテナントの折衝をしておるところ、こう申し上げておきたいと存じます。社会情勢の大変厳しい状況もございますが、早急にテナントが確定するように庁内挙げて努力をしたいと思う次第です。 その向かい側の第2工区から第4工区にかけての基本構想の策定についてでございますが、街路方式でこの地区を整備するように変えていかないかというお話であります。駅・武蔵北地区は都心軸にふさわしい沿道の土地の高度利用を図るために、昭和51年に再開発事業として都市計画決定を行いました。国の補助対象事業として採択を得てきているものでございます。今日まで長い時間をかけまして、権利者の方々と権利変換の調整を進めてまいっています。したがって、街路方式に変える考えは持っておりません。 ここの区域の構想についてでございますが、先ほども申し上げましたとおり、都心軸にふさわしい整備を行っていきたい、そして近代的な都市景観の創出を図っていきたいというふうに考えています。したがって、金沢駅通り線の沿線全体の土地利用をどうするのか、そのあり方を踏まえてこの地域の構想を策定してまいりたいと、このように考えまして、新年度予算に計画策定費を計上したところです。 駅通り線完成のめどはどうかということでございますが、これは南地区の街路事業区間についてのお話でございますが、約95%用地買収が完了しております。現在のところ平成6年度をめどとして事業を進めていると、こう申し上げます。 武蔵地区の地下の駐車場でございますが、これまでも調査を進めてまいりました。その進行によりますと、事柄はそうたやすくはございません。なお引き続いて県・市共同で可能性がないかどうか、調査をしていくつもりでございます。 環状道路の整備について、未整備区間の早期事業化を図れということでございます。外環状線の山の手部分である鈴見-新庄線につきましては、石川県と共同で周辺の土地利用も考慮しながら調査検討をする予定でありまして、必要な予算措置を講じました。また、中環状線の御指摘の区間でございますが、JR線や新幹線の建設、河川の横断等がございまして、関係機関と協議しながら平成5年度から概略設計に着手する予定であります。 新しい工業団地について、規模や性格をお問いになりました。本年度行いました適地需要動向調査の結果では、全体で約 100ヘクタールの面積が必要という数字が出てまいっております。この必要面積を1つの団地として造成することは困難であるというふうに思っております。また、性格につきましては、森本と安原の中間と、そのように決めるのではございませんで、ある程度の性格別の団地に分散させる必要があると、このように考えておる次第でございます。それぞれの候補地につきましては、現在、庁内の適地検討委員会の中で検討中でございます。 公民館の金沢方式についてお触れでございました。地区公民館のありようにつきましては、校下によりまして運営の仕方が違っております。そんな中で、長い伝統と歴史のある金沢方式を堅持していきたいというふうに思っております。25%は運営費について地元で御負担を願い、75%は市が持つという一つのルールで今日まで来ておりますが、私は、この負担割合というものは官民の限界率であるというふうに、私なりに実は解釈をいたしております。25の余地を残してあるというところが、公民館運営における地域の自主性の維持、官治ではない公民館運営に期待をしている部分である、こう考えておる次第でございまして、そんな意味で、全国に比類のない金沢方式は守っていきたい。ただ、そうした25%、75%の基礎ベースにある数値については現実に近づけるべきである、この努力は怠ってはならない、その基礎ベースの中に公民館主事の人件費も含まれておる、こう申し上げておきたいと思います。 景観対策についてお触れでございました。市民啓発が必要である、そのとおりでございます。啓発に努力をしていきたいと、こう思っておりまして、企業やもろもろの団体に対して説明会をしげく開催をしていかなければならない、このように思っておりますし、また、この4月から、小学校と中学校の社会科副読本の中にも景観の重要性を入れていただきまして、景観教育に資していきたい、こう思っておる次第でございまして、あらゆる手だてを講じて市民に啓発を呼びかけたいと、こう思う次第でございます。 ペンシルビルに対する指導の指針はどうかというお尋ねでございますが、地区計画の制度あるいは優良再開発事業、こうした手法の推奨を図りまして、結果として格調の高い、風格のある町づくりに資していきたいと、こう思う次第であります。 新たな観光資源の創生についてお触れでございました。御指摘の点につきましては、史実が明確でございませんで、いろいろ難しい面があります。しかし、新しい観光資源の発掘に努めるようにとの御趣旨は私も十分理解するところでございまして、新年度も新しい観光コースをふやすことにいたしておりますし、お尋ねにもございましたが、偉人館、これもまた新しい観光資源の一つになったら、こう願っている次第でございます。 特別養護老人ホームの建設についてお触れでございました。福祉プランでは、今世紀末までに新たに 350床の特養ホームが必要であろう、このような提言がなされる予定でございます。今後は民間法人の建設希望も踏まえながら、積極的な支援策をこれに講じていきたい、こう思う次第であります。 もちろん、高齢者福祉はマンパワーであります。人材確保等の機能を満たすように、人材の養成、研修講座の開設、いろいろと手だてを講じまして、そして人材の発掘と確保に当たっていきたいと、こう思います。 最後に偉人館のお話でございましたが、とりあえず、鈴木大拙、三宅雪嶺、木村栄、高峰譲吉、藤岡作太郎、この5人の方々を今日まで調査をし、資料収集を進めてまいっております。いずれも近代において、世界的にも偉大な業績を残された、人間性豊かな人材でございます。もちろんこの5人に限定をすべきではございませんで、金沢には文化勲章受章者もいらっしゃいますし、立派な思想家、科学者、多くの方々がいらっしゃるわけでございまして、適宜ふやしていくことにやぶさかではございません。郷土の生んだ偉人の功績を広く市民に紹介をする、私は、特に子供さん、青少年の皆さんにこの業績を伝えて、そして金沢の先人のすぐれたところを倣ってほしいし、そのことを通じて金沢の文化の振興、学術の振興に資していってほしい、そんな強い願いも込めて、この施設の充実を期していく次第でございますし、同時に、この施設の中身を国内にも知らしめる、そんな施設に拡充をしていきたい、こう願っておる次第であります。 以上です。 ○議長(山田初雄君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 35番松本議員の御質問にお答えいたします。 学校週5日制に伴う公民館の対応についてでございますが、地域住民主導の地区公民館の特性を生かしながら、PTA、少年連盟など関係団体と連携し、地域の受け皿づくりについて協議していただきたいと思っております。なお、公民館の図書室、研修室などの利用、開放と子供たちを対象とした行事の可能性などにつきまして検討していただきたいと考えております。 次に、教職員の採用、任用についてお尋ねがございました。石川県が行います教員採用試験につきましては、ペーパーテストだけではなく、模擬授業、実技、体力、面接などを通し、総合的、多面的に評価して偏りのない人物を採用しており、特殊な技術や知識を蓄積する必要はないと伺っております。 教員の採用制度につきましては、基本的には国レベルの問題でございまして、法制上の裏づけも必要でございます。したがいまして、地方教育委員会段階として意見を申し上げる立場にはございませんが、貴重な御意見として拝聴したいと思っております。 なお、教員の研修につきましては、その機会と場をさらに充実し、資質の向上を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △休憩 ○議長(山田初雄君) この際、暫時休憩いたします。            午後2時50分 休憩          ---------------------            午後3時38分 再開 △再開 ○議長(山田初雄君) 出席議員数は、ただいまのところ42名であります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △質疑・一般質問(続き) ○議長(山田初雄君) 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 32番南部康昭君。   〔32番南部康昭君登壇〕   (拍手) ◆32番(南部康昭君) 平成4年第1回定例金沢市議会に当たりまして、私は、公明党金沢市議団を代表いたしまして、山出市長並びに関係部長に質問いたします。 市長、あと2人でございますので、リラックスをしてお聞きいただきたいと思います。 質問の第1点は、平成4年度予算案についてであります。本予算案は、山出市政2年目となり、江川前市長の路線継承から山出カラーへとの布石になることから、我々はもちろんのこと、金沢市民の多くの方々が注目するところでありました。評価のところは後といたしまして、山出市長誕生以来、私としても初めての質問となりますので、まず市長の政治姿勢についてお伺いしたいと思うのであります。 市長になるためには、一般的に3つの条件が必要と言われております。1つは、その市に生まれること。2番目には、その市に生まれ多くの人脈を持つこと。3つ目に、その市に住んでいること。すなわち、その市の問題に詳しいということであります。あなたはこの3条件をすべて備えているわけであります。その上、卓越した行政手腕と、謙虚にして人格、識見を兼ね備えるという申し分のなさであります。 さて、市長になられた方でなければうかがい知れないわけでありますが、新年度予算案の数字の流れを見て考えますに、経済界を流れているお金と行政の中を、役所の中を流れているお金の違いは何か、私には全く顔が違うように思えてなりません。 金沢市の明年度予算は一般・特別会計合わせ2,606億余円、日本の大企業と比べ、大きい小さいは別といたしまして、経済界を流れるお金は金が金を追いかけ、金が利益を追いかけ、それを大きな一つのルールとして社会に貢献するのが経済であります。しかしながら、役所の中を流れるお金は、例えば寝たきり老人を抱え介護に明け暮れる家族の人たち、月 4,000円と小さな額だけれども、介護手当として出されております。しかし、それだけでこれまで報われなかった奥さんやお嫁さんの顔が輝いてくる、苦労がやっと報われた、そういう人たちのあすの幸せ、生きがいにつながっていくお金であると思うのです。また、 120万円とわずかな予算でありますが、福祉の心を広める施策推進費が計上されております。このことが将来の21世紀の高齢化社会にすばらしい、温かな金沢市をつくることができ、また、そのことが全国の模範となって波及することもあり得るというかけがえのないお金であります。 若輩者が出過ぎたことを申し上げましたが、常日ごろ「市政の究極の目標は、市民の幸せを求めることにあります」と明言なさっておいでます山出市長の2年目の予算執行のスタートに当たり、あなたの政治の心の内を吐露していただきたいのであります。 さて「世界にひらくまちづくりを進め豊かな文化福祉社会を築く」と銘打たれ、平成4年度を「21世紀への新しい道筋を切り拓く年」と位置づけられた新年度予算についてお尋ねいたします。 その第1は、ポストバブル時代に突入した今年、景気の後退を示すニュースや経済指標が連日のように報道され、需要の減退から、自動車・コンピューター関連・家電業界を初めとして日本を代表する大企業が次々に減産に踏み切り、業績予測の下方修正も相次いでいるのであります。1月の企業倒産件数は前年同月比47%もの増加、百貨店やスーパーの売上高も増加率低迷など、景気の減速感が広がっているのであります。一方、中小企業においてもほぼ全業種で業績が悪化しており、帝国データバンクでも「どこまで落ちるのか見当がつかない」と、先行き悲観予測がされております。そこで、日銀はおいて、市長は今後の景気の見通しをどのように予測されているのか、お聞かせ願いたいのであります。 第2は、一般会計で 1,363億 4,000万円、対前年当初比 9.6%増と、昭和54年の13.1%以来の13年ぶりの高い伸びを示し、景気後退という客観的状況の中、積極型予算として、あなたが「市長就任以来思い描き、知恵を集め、布石を投じてきた事業の実現に心を砕いた」と言われるように、バランス、気配り、力強さの上からも、我が党はこれを高く評価するところであります。そこで、本予算が積極型となり得たのは堅調なる市税収入と国庫補助の膨らみなどによるものでありますが、特に市税収入において対当初比 6.8%の伸び率、うち個人は 9.9%増、法人は 2.5%の減が見込まれていますが、いかなる根拠があるのか、お教え願いたいのであります。 第3は、今後の金沢市政においては、金沢城跡地利用、北陸新幹線乗り入れなど、巨額の財源を必要とする超大型プロジェクトが控えており、基金の適正運用などを中心とした財政の十分な年間調整が必要と考えますが、市長の御所見を伺いたいと思います。 第4に、公共料金についてであります。水道料金、ガス料金が3年連続で据え置かれ、その反面、下水道、国民健康保険料、保育料など7件が改定となる見込みでありますが、特に、下水道料金は、水道料金標準世帯月額 2,505円に対して、今回の改定で75.8%の 1,900円となっております。全国的にもこの問題が取りざたされているわけでありますが、この点を含め、常日ごろ市民生活を第一義にお考えになっておられます山出市長の、今回の公共料金改定に臨まれたお考えについて、お聞かせ願いたいのであります。 質問の第2点は、地方拠点都市地域整備法についてお伺いいたします。東京一極集中を是正して地域活性化を図るため、国土庁、通産省、郵政省、建設省、自治省、農林省の6省庁が今国会に提出した「地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律案」は、地方圏の中心都市と周辺市町村を地方拠点都市地域に指定し、道路など公共事業の重点実施を初め土地区画整理事業の促進など都市計画の特例措置や、東京から拠点地域への移転企業に対して税制上の優遇措置を図るなどが盛り込まれているようであります。既に先月の21日に国会に提出されましたが、共和リゾート汚職や東京佐川急便事件の余波を受け、現在は五里霧中の状況にあるようであります。 石川県も「魅力は十分で研究に値する」と強い関心を示し、金沢市でも指定権限者である中西知事へ地域指定を要望し、既に本予算でも地域指定をにらんで、高次都市機能集積基本調査費2,000万円が計上されているのであります。私もこの法案の概略を見る限り、角度は違いますが政令指定都市に準ずるものとして考え、評価もしているわけでありますが、山出市長の現時点でのお考えを述べていただきたいのであります。 金沢市は、駅周辺地区整備事業、都心軸整備事業、環状線道路整備、金沢テクノ・パークなど、21世紀へ向け都市基盤整備に全力を挙げている状況であり、受け皿としての都市基盤は十分にあると思います。さて、この法案は、平成4年度から5カ年で、全国で50から80地域を指定へとなっています。市長は第1号指定へ向け努力をされていくのか、お聞かせ願いたいのであります。 質問の第3点は、「思いやりのある福祉健康都市づくり」を柱とした福祉問題全般についてであります。 第1は、「福祉プラン21金沢」での具現化への諸施策についてであります。「健やかで心ふれあう福祉の充実」として重点施策ではきめ細かな配慮がなされ、山出市長の「福祉プラン21金沢」の具現化への意気込みが感じられ、我が党としても高く評価するところであります。3月末にまとめられます「福祉プラン21金沢」は、今世紀中に実現すべき基本計画を示すものとして、市民の期待が日に日に強くなっておるところであります。策定の最終段階にあるプランは、ノーマライゼーション社会の実現を目標に掲げ、地域ごとの福祉サービスの提供や、我が党が主張しています総合福祉センターの設置、福祉人材総合センターの創設などを提案されているようであります。 さて、金沢市の高齢化の進展は、昨年の7月に12.3%の老齢人口が2015年になると20.5%と、実に総人口の5分の1を占めることになります。そこで、福祉プランの具現化への一つであります「善隣館ルネッサンス」と銘打たれた善隣館思想再生事業についてでありますが、この点につきまして、善隣館思想とはいかなるものなのか、デーサービス施設が地域にふえていくことは大変結構でありますが、いまひとつ市長のお考えを明確にしていただきたいと思うのであります。また、善隣館のない新興地域はどうするのか。私は、近い将来には小学校単位ぐらいには地域デーサービス施設が必要と考えていますが、市長の御所見を伺いたいと思います。 次に、現在の地域デーサービス施設は特殊ぶろやストレッチャー等がないため、重度の方々は今のところ利用できませんが、この点につきどうお考えか、また、現在、重度の方は訪問看護を中心とされているのかもしれませんが、どの施設へ行けばいいのか市民の方々に明確にしていただきたいと思います。この点、あわせて市民福祉部長の御答弁をお願いいたします。 第2は、福祉の実現は人材の確保次第であり、マンパワーの確保と養成が不可欠であることは御承知のとおりであります。そこで、金沢市福祉サービス公社についてお尋ねいたします。多様化する在宅福祉サービスの市民の要請に柔軟に対応するため、福祉サービス公社が誕生してはや3年目を迎えようとしております。新年度予算の中でも福祉サービス公社の介護体制充実のためマンパワーの確保がなされ、介護職員も100名を超えようとしております。公社から派遣を受けた方々からも大変感謝され、喜びの声を聞くことができ、市民の一人としてまことに感謝にたえないところであります。 言うまでもなく、福祉は心が大切であり、メンタルな部分が多く、介護職員の御苦労も並み大抵ではないことは想像されるのであります。子供のころから「将来は介護員として人に尽くしていきたい」と使命感を持ち、金沢市福祉サービス公社で頑張っている若い人たちもいます。そこで、今後のことを考えますと、介護職員の待遇面など改革が必要ではないかと思うのであります。 例えば、雇用は1年契約であること。そのため、有給休暇は年間6日間、夏季休暇は3日間。4月1日施行の育児休業はどうなるのか。介護士の免許を取りたいが、講習など有給休暇をとるしか方法がない。相談援助チームが2チームあり1回の訪問で内容を決められている--介護の人が数回訪問することによって、まだまだやらなければならないことがいろいろあります。そのことがなかなか思うようにできないとの声もあります。給与は本年入った人もすべて一律であること。定年になった方々が天下りで福祉サービス公社等に入るが、職責の上からも現役のときと同じ気持ちで仕事をしてもらいたいと思います。公社に入った介護職員の人たちが意欲を持ち頑張れるよう、待遇面や職場環境の改善が必要と考えます。また、今後、福祉専門学校などの卒業生や福祉士の人たちも入ってくると思いますが、この点につき市長の御所見をお願いしたいのであります。 第3は、現在、全国の幾つかの自治体で導入されています国民健康カードについてであります。このカードは、テレホンカード大の小さなカードに過去の病歴や検査結果、服用薬の種類などを記録させて治療に利用していくものであり、その人の生涯にわたって健康情報を管理できるものであります。例えば病気やけがで治療を受けたときには、新たな検査結果と過去のデータを医師の手元にある表示装置で比較し、必要ならグラフにして画面に表示し、医師が診断に利用したり、患者に対しての説明に使ったりします。 メリットは数多くあります。例えば、1人の患者が同じ病気を抱えたまま転勤や引っ越し等で病院が変わっても再検査を受ける必要がなく、検査づけ診療の解消になる。2つ以上の病気を抱え複数の病気通院している患者は、投薬のダブりや過剰投与が避けられ薬づけの心配がなくなる。出張先や旅先で病気にかかっても、ふだんの血圧状態、アレルギー体質の有無などが入力されたデータに基づいて、初めて診察を受ける医師からでも適切な治療が受けられる。特に事故などで治療に一刻を争う場面では、カルテの取り寄せなど治療以外で手間取る時間を大幅にカットできるため、救命率の向上が図れる。また、東京医科歯科大学の椎名晋一教授のリポートによると、現在のカルテでは患者の10年分の血圧値が診察ごとに記載されていても、血圧値の経過を医師が把握するのには困難であるという。また、カルテに記入されている情報、例えば薬剤などを経時的に見るとなると半日仕事になると言います。一方、これまで主に看護婦が携わってきた膨大なカルテの整理や取り寄せが不要となり、看護婦の事務負担が緩和され、マンパワー不足にあえいでいる医療機関にとってもメリットは多いのであります。 出雲市では、昨年の4月6日から総合福祉カードとして、医療・福祉面だけではなく行政の合理化のためにも利用できるものがつくられ、大変好評であるそうであります。現在は65歳以上のお年寄り約 7,400人がカードを持っており、今年は学童全員に、来年は一般市民に全部配布されるという予定であります。全国でこのカードが実施されればどこへ行っても安心であり、これほど便利なものはないのであります。ちなみに、カードはICカードと光カードがあり、機能は一長一短、互換性はないようであります。厚生省が国民健康カード用として明年度予算に計上した 5,800万円は、すべてICカードの開発、研究に注がれる予定であります。国民健康カードは高齢化社会の必需品であり、兵庫県においては県レベルで検討、導入の予定であるそうであります。金沢市においても検討、研究がなされているのか、また導入の計画があるのか、市長並びに関係部長の御答弁をお願いしたいのであります。 質問の第4点は、教育問題についてお尋ねいたします。 第1は、今、マスコミをにぎわしている額中学校での2年生グループによる下級生への暴力事件についてお尋ねいたします。校内暴力については、昭和55年ごろから全国的にクローズアップされ、その後、57年ごろをピークに鎮静化したものの、最近になって再び増加傾向にあると言われております。一方、最近は中学生が殺人を犯すなど暗いニュースが多くなってきているようであります。中学生時代は、受験という目の前のハードルを越えなければならないという人生最初の試練が待ち構えており、体の面からも成長期、思春期という大事な時期であり、精神のバランスを保つには大変難しい問題の時であります。考えますに、校内暴力が鎮静化した後、全国的にいじめ問題がクローズアップされ、マスコミ等もこれを取り上げ騒がれたのは御承知のとおりであります。私は、校内暴力もいじめも本質的には何ら変わりがないのではないか、問題が表面化しているか地下へ潜ったかであり、今回の問題も内在していたものが表面化しただけではないでしょうか。 さて、額中学校では、2年生グループの問題で、昨年12月に2年生の父兄を集めてこの問題の懇談会があり、私のところにもその帰りに父兄から相談がありました。要因は複雑でありますが、問題の深刻さに考えさせられたのであります。さまざまな社会的要因、家庭の問題、学校に対する反発、拘束されることへの反発等、解決の方法は単なる額中学校だけの問題ではなく、教育そのものの抜本改革が迫られているのではないでしょうか。そこで、額中学校から市教育委員会に報告がなされたのはいつごろなのか、また、どのようにそのとき対処なされたのか。また、今回の問題について教育長はどのように判断され、対処なさっているのか、お伺いしておきたいのであります。 第2は、生涯教育推進施策として金沢南図書館と図書館ネットワーク構想について質問いたします。市民の多くの方々が待ちに待った待望の金沢南図書館の基本設計がまとまり、マスコミが報道して以来、私のところにも喜びの声が寄せられております。江川前市長が完成になった南図書館でゆったりと本を読んでいらっしゃる姿が目に浮かぶようで、主張してまいりました一人として、今から平成7年春のオープンを楽しみにしているのであります。そこで、設計内容の概要については、視聴覚機能に重点が置かれているようでありますが、いま一度内容を明らかにしていただきたいと思います。 また、図書資料の収集など、専任職員を置き開設準備がなされるとのことでありますが、中央図書館と比較してどの程度の図書資料を考えておられるのか、明らかにしていただきたいと思います。 次に、図書館のネットワーク構想でありますが、江川前市長は、平成7年までに2館の建設を、「金沢市基本計画」の中でも議会答弁でも述べられておりますが、あえて年度は別といたしましても、山出市長にこの点についてのお考えと図書館ネットワーク構想について、既に私も何度か富山市の実態や必要性を訴えてまいりましたので、詳細は省きまして御所見を伺いたいのであります。 質問の最後は、看護婦問題についてであります。月10回以上もある夜勤明けは疲れ果てて死人のように眠るだけ、鎮痛剤や睡眠薬を手放せない毎日、看護業務以外の雑用にも追われ、心を込めた看護ができないのが何よりもつらい等々、看護婦さんの生の声は悲痛なものであります。危篤状態とも言える看護婦不足問題を招いた責任は、政府のずさんな看護職員需給見通しにあることは論をまちません。例えば、日本の病床当たりの看護婦数は、何と欧米の2分の1から3分の1にすぎない過酷な実態であります。 5~6倍の競争率を乗り越え、看護学校に入学し、国家試験に合格して働き出す看護婦は毎年5万人を超え、希望に燃えて白衣を着たにもかかわらず、年間4万人以上が道半ばにして職場を去っていく。そのうち3割が、就職して3年以内の若い看護婦さんであります。離職の最大の原因は、夜勤が月平均 9.0回、ところによっては10回以上もざらという。年次有給休暇の完全消化は1割を切り、生理休暇は有名無実化している。6割以上が健康に不安を抱いている。3割の人が早産や未熟児出産の経験者である。生後1年を過ぎると、また夜勤など3交代勤務が始まり育児との両立ができないなど、これでは乳幼児のいる看護婦はやめざるを得なく、労働条件のいい職場に変わるか専業主婦におさまってしまうわけであります。 厚生省が昨年末に出した看護婦需給見通し見直し案も全く甘く、2月4日の衆議院予算委員会で、我が党の市川書記長の追及で宮沢首相もこれを認め、看護婦の定着策を新5カ年計画の柱に据えていくと明言したのであります。具体的な改善案は、院内保育所の増設と民間保育所への助成の実施、看護婦宿舎の改善を図る、看護勤務に専念できる業務体制の確立を図る、リフレッシュ休暇の創設を図る、職場を去って家庭などにいる40万人の退職看護婦のために勤務時間の工夫、介護・育児看護休暇の適用などカムバックしやすい環境をつくる、給与面の改善などが挙げられております。そこで、市長、金沢市の看護婦の実態と改善対策状況について明らかにしていただきたいのであります。 さて、私も、幸か不幸か、昨年1カ月、市立病院に入院したおかげで看護婦さんの労働実態をつぶさに見聞きしてまいりました。金沢市の市立病院の看護婦さんはけなげで一生懸命であり、それだけに「大変だな」というのが実感でありました。若い看護婦さんなど、いつまで続くのか疑問に感じた次第であります。給与等の待遇改善が図られ、一歩前進したようですが、幾つかの指摘をしておきたいと思います。 病棟勤務体制は日勤2日、深夜勤2日、準夜勤2日の変則3交代で、例えば準夜勤は午後9時15分終了となっているが、実際には重症患者の看護や引き継ぎ等で10時を超えることが多く、結局9時35分発の最終バスには乗れず、タクシーで帰らなければならない。2点目には、深夜勤だけの回数では月8回となっているが、準夜勤を含めると実に16回にも及んでいるわけであります。3点目には、深夜勤の勤務時間が12時間を超えている。4点目には、カルテや引き継ぎ等の書類など看護業務以外の雑用が余りにも多いということ。5点目には、配置がえの期間が短いため、なれたときには変わらなければならない。このことは医者の方々も大変困っているようであります。こういった点、改善しなければならない項目がかなりあるようであります。市立病院の改善策を市長に問いまして、私の質問を終わります。(拍手) ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 32番南部議員にお答えをいたします。 まず、私の政治姿勢、私の政治の心をお確かめになりました。私の好きな言葉の一つに「最も偉大な政治家は、最もヒューマンな政治家である」こんなのがあります。フォイエルバハの言葉です。まして市役所の仕事は「揺りかごから墓場まで」、お子さんからお年寄りまでの一人一人の幸せのために働くところであろうと、こう思っていまして、及ばずながらも力を尽くしていきたいと、こう思います。変わらぬ御鞭撻をお願いする次第です。 今後の景気の見通しをどう考えているのかと、お尋ねでございました。初め曇り空で後ほど晴れ間が出てくる、これがことしの景気予測と一般に言われています。そうあってほしいというふうに願っております。ただ、去る6日に発表されました北陸地区の短期経済観測調査というのがございまして、これによりますと、全国のトップ水準にあった景気の業況感が、ここのところへ来て中位に後退をし、大変心配もしております。私の立場は、市としてなし得る景気対策というのはおのずと限界がございます。基本的には、国の財政と金融が機動的に発動されなければなりません。しかし、なし得る仕事は余りにも小そうございますけれども、公共事業の早期執行、そして金融制度の弾力的運用、これを心がけていきたいと、こう思います。 市税の伸び率、この根拠をということでございました。個人市民税と固定資産税、都市計画税につきましては、給与所得の増加が比較的、おかげさまで順調でございます。大型建物の新設の増加もございまして、これらの税収に限っては、堅調な伸びを見込んだところでございます。一方、法人市民税、事業所税につきましては、景気の後退傾向があらわれてまいっておりまして、この点については落ち込みを見込みました。そのほかの税目につきましても、関係機関の資料、実績等を十分考慮して積算したものでございまして、正確であろうと、こう思っておるところでございます。 大きい仕事があるので、基金などを運用して、そして年度間調整を図るようにと御指摘でございます。大変大きい仕事がこれから控えておりますので、何よりも健全な財政基盤を保持していかなければいけない。そのためにも財源の導入確保あるいは特定目的基金の活用、そういうことにいろいろと工夫をしていかなければいかぬ、そのように考えております。同時に大切なことは、予算というものを単に単年度限りに考えるのではなくして、後年度も含めて長い視点にわたって計画的に考えていくと、こういう配慮を欠くことはできない、そう心しているのであります。 公共料金の改定に臨んだ考え方を言えと。また、下水道料金と水道料金とのバランスはどうかと、こういうお話でございます。市民への影響を十分考えながら、できるだけ最小限にとどめたい、このような考え方で終始一貫努力をいたしたつもりでございます。下水道と水道料金、この比較、これは事業それぞれの歴史とか、あるいは地域ごとの事情から、一概に高いとか安いとか論ずることはできまいというふうに思っております。御参考までに、金沢の水道事業の歴史は60年でございますし、下水道事業の歴史は30年。償還の度合いが違います。上水道にあってはダム建設費がある、こんなことも下水道事業との差異であろうというふうに考えておりまして、一概に高い、安いは論ずべきではなかろうと、こう思っておりますが、双方の事業ともに都市生活に欠くことのできない大事な事業でございます。健全な事業運営が必要でございまして、最善の努力を傾けていきたいと、こう思う次第です。 地方拠点都市整備についてお触れでございました。法案の趣旨については、実は魅力を感じております。指定は願うところでございますが、それはそれとして、先ほども申し上げましたとおり、本市として文化、環境、そして地場の産業、こういった特性を生かして、そして基本に忠実な町づくりを進めることが最終的には本市の拠点性を高めることに連なる、こう思っておる次第でございまして、指定のこととあわせて努力をしていきたいと、こう思います。 次いで、福祉の点にお触れでございまして、まず善隣館思想とは何か、説明しろということでございました。御説明申し上げます。善隣館というのは昭和10年代、主として授産でありますとか内職の斡旋でありますとか、そういうことを目的にしてつくられた施設でございまして、金沢以外にはこの種の施設はございません。いわば当時の地域福祉の拠点であった、こう理解をしています。そして、安藤謙治、荒崎良道、浦上太吉郎、平野芳泰、これらの方々は全国に通ずる社会事業家であった、こう思っています。 今、時代が移り変わりまして、授産とか内職の斡旋等は福祉の領域でその地位を総体的に低下させています。だとすると、善隣館が今日果たすべき役割は何かということになります。私は、高齢者福祉、お年寄りの福祉、その中で地域福祉を担当すべきであろう、こう思います。幸い地区社会福祉協議会の方々も大変に御協力をいただいていまして、今回の予算措置に相なったと、こういうことであります。地域福祉の核として相互扶助のために働くというのが善隣館の考え方でございます。今、求められているのはまさにその考え方。したがって、私は「善隣館」と言いませんで「善隣館思想」と、こう申し上げておるのであります。地域に善隣館があるなしにかかわりません。この考え方を現代に生かして大切にしていきたい、こう思うのであります。 新興の、善隣館のない地域はどうするのか。今申し上げたとおり、市民一般に善隣館思想を啓発することが主眼であると、こう申し上げました。善隣館のない地区につきましては、現に老人センターの一部でデーサービスを実施しているところもございますけれども、なお福祉施設などの社会資源の整備拡充を図りまして、この思想の普及を図っていきたい、こう考えております。 重度の方々に対するデーサービスについては、担当の部長からお答えをいたします。 福祉サービス公社介護職員の待遇改善の件でございます。公社をつくって以来、金沢らしい福祉サービスの提供体制を整備、そして拡充をいたしてまいりました。ヘルパーの皆さん、本当に一生懸命働いてくださっていまして、感謝をしております。ただ、私は、こうした方々の勤務につきましては余り細かな制約を課すことは避けたい、そして自由に奉仕の精神に期待をしたいと、こう考えておるわけでございまして、思いやりのあるサービスを行うためのよりよい職場環境の創出に努力をしていきたい、こう考えています。御理解をいただきたいと思います。 国民健康カードの研究をしないか、導入をしないかと、お尋ねでありました。健康カードのシステムといいますのは、御指摘のとおり、個人の健康情報を管理する上で有効な方策であろうというふうには思っております。しかし、まだ緒についたばかりの試みでございますし、プライバシーの保護の問題があります。コンピューターへの入力の容量の問題等もございますし、解決しなきゃならぬ課題もたくさんありますし、国におきましては明年度、研究開発費が計上されたようでもございます。そうした進展も注視しながら、絶えざる研究を続けていきたいと、こう思っています。 南部図書館についてお触れでございました。この図書館では、すべての図書を開架式にする考えであります。視聴覚機器や海外の情報資料の充実、これを期す。また、多目的映像ホール--小さいホールでございます。こうしたものを設け、生涯学習室なども設けたい。そして、親子が触れ合える児童コーナー、こういうコーナーも設けたい、こんなふうに考えておりまして、生涯学習の拠点にふさわしい、特色のあるものにしたいと願っておるところでございます。蔵書の計画でございますが、現在の図書館が約43万冊でございます。新しい図書館では36万冊程度、この程度を考えているところであります。 新しい図書館ができるのを機会にネットワーク構想をつくるようにというお尋ねでありました。ネットワークの核となる、もう1つ図書館をつくらないかということでございますが、まず南図書館--新しい図書館の建設に一生懸命にやる、このことを申し上げておきたいと思います。なお、新たに新年度から美大の図書館とのコンピューターによる図書検索のネットワーク、この仕事を計画をいたしました。 市立病院の看護婦の件であります。勤務体制につきましては、変則3交代制ということになっておるわけでございますが、完全3交代制と比較して、それぞれメリット、デメリットがあるようでございます。現在、週40時間勤務の試行中でもございますが、これにあわせまして完全3交代勤務も試行をいたしておりまして、この中で夜勤の回数、あるいは勤務時間等、こうした御指摘の点も含めて検討していきたいと思います。なお、新年度には看護婦さんは10人増員することになっておりまして、勤務条件の改善にも資するようにしたところでございます。苦労の多い仕事であります。懸命に尽くしてくださっておりますので、温かい態度で対応していきたい、こう思う次第であります。 なお、看護婦に係る実態と改善状況につきましては、担当の部長からお答えをいたします。 以上です。 ○議長(山田初雄君) 寺西市民福祉部長。   〔市民福祉部長寺西博君登壇〕 ◎市民福祉部長(寺西博君) 重度の方々のデーサービスについてお尋ねがございました。重度の方のデーサービスにつきましては、比較的規模が小さい善隣館での地域デーサービスでは、スペースの問題もございまして利用が困難かと思います。重度の方が利用できるデーサービス・センターにつきましては、現在のところ玉川町にございます玉川苑、それから金石にございます松寿荘、額谷町にございます鶴寿園、それから北塚町にございます「あいびす」の4施設でございますが、来年度から新たに味噌蔵にございます第三善隣館が加わりまして、5つの施設となります。 ○議長(山田初雄君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 32番南部議員のお尋ねにお答えいたします。 額中学校の暴力問題についてお尋ねでございました。いつ連絡を受けたかということでございますが、3月5日の夜に2年生グループによって1年生1名が暴力を受け、顔面打撲による全治10日間の負傷をした旨、学校長から連絡を受けております。 どのように対処したかというお尋ねでございました。翌6日朝、教育委員会の生徒指導担当主事を額中学校に出向かせ、状況の把握及び指導に当たらせました。 また、同日、市内全中学校長に対し、生徒指導の充実強化について、校長を中心として全教職員が一丸となって取り組むよう指示しております。 どのように判断しているかということですが、1人の生徒に集団で暴力を加えるという行為はまことに残念なことで、心痛むことでございます。今回の問題を教師、家庭それぞれが深刻に受けとめ、子供を育てていく役割を厳しく自覚する中で、人間尊重の教育をさらに重視し、生徒指導に努力を重ねてまいりたい、そう思っております。 以上でございます。 ○議長(山田初雄君) 佐子田保健環境部長。   〔保健環境部長佐子田正君登壇〕 ◎保健環境部長(佐子田正君) 金沢市における看護婦の実態等についてのお尋ねでございますが、本市の看護婦の総数は平成2年末で4,362名であります。これを人口10万人当たりで見ますと 985人で、全国平均を60%程度上回っております。しかし、ベッド 100床当たりで見ますと約33名でございまして、全国平均より2人程度下回っており、厳しいものと受けとめております。 看護婦不足の問題は、1つの団体での解決はなかなか難しい問題でございまして、国全体の問題として取り組まなければならない課題であると考えております。目下、国、県におきまして待遇改善策を含めたあらゆる角度から検討がなされておるところでございます。 なお、この4月からの診療報酬の改定におきましても、看護料が引き上がることとなっておりますが、この措置がおのおのの病院で的確に実施されることを期待する次第でございます。 以上でございます。   〔「32番、議長、関連」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山田初雄君) 32番南部康昭君。   〔「再質問」と呼ぶ者あり〕 ◆32番(南部康昭君) 再質問。 教育長にちょっとお尋ねしますけれども、額中の問題ですけれども、3月5日に初めてお聞きしたんですか。その点と、校則のことは今さら言うまでもないんですが、例えば額中の、御存じのようにかばんが肩がけです。斜めからこう下げるやつですね。現在、金沢では額中ともう1校だけで、あれは接骨院の医者に言わせれば、背骨が最近、生徒さんがかなり来るんですが、こう湾曲するという、そういったことがありまして、それは再三、生徒は先生に言っているわけですよ。なかなかそれは改善できないとか、そういった、今、額中の生徒のいろんなことを聞きますと、やはり随分不満の声があるんじゃないか、そういったことが日ごろちゃんと吸い上げられているのかどうかですね。 それと、私は何遍か学校の登校のときに額中の前に行くんですけれども、服装を調べるために屈強な先生がずらっと並んで、生徒をこう見張っている、あの雰囲気というのは非常に異様なものを感ずるんですね。もっと何とかならないものだろうか。そういった点、細かくですね、やはり見ていただきたいなという点があります。その点についてお願いします。 ○議長(山田初雄君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) マスコミに報道されました額中学の暴力問題につきましては、当日の夜、初めて聞いております。そのほかの額中学の問題につきましては、それぞれの段階で報告は受けております。 なお、かばん等校則の問題につきましては、学校長が生徒指導の観点から学校の現場で決めております。学校の生徒指導その他に関する問題につきまして、先生たちが一丸となって取り組むよういつも指導しておりますが、これを機会に、さらにそのことについては誠意をもって当たっていきたい、そう思っております。 以上でございます。 ○議長(山田初雄君) 34番川紘一君。   〔34番川紘一君登壇〕   (拍手) ◆34番(川紘一君) 代表質問も最後となりました。傍聴者も1人もいなくなるように、大変寂しい限りではありますが、民社党議員団を代表いたしまして、以下数点、質問をいたしたいと存じます。 まず、質問の第1点は、新年度予算案についてであります。さて、このたびの予算案は、金沢駅周辺を初めとする都心軸の開発や環状道路網の整備など、ハード面の整備に積極的に取り組まれ、また「福祉プラン21金沢」の具現化や生涯学習の推進、さらには市民文化の振興など、時代の要請であるソフト面の充実にも心を配られ、都市の個性が次第になくなりつつある今日、金沢らしさを各種施策の中にちりばめられるなど、各分野のバランスがとれたものであり、我が党としても高く評価をいたすものであります。特に公共料金につきましては、市民生活に大きな影響を与えるガス、水道料金を3年連続で据え置かれ、下水道や保育料など必要最小限の改定にとどめられるとともに、交付税措置のある市債の導入や特定基金の計画的取り崩しによって引き続き健全財政の維持に努められたことも、これまた評価をいたしたいのであります。 そこで私は、各党の代表質問との重複を極力避け、予算に関連する幾つかの問題に絞って個々具体的に質問をいたしたいと存じます。 まず、社会基盤そして生活基盤の整備についてであります。日米構造協議に基づき社会資本の充実が国家的課題とされ、国とともに地方もまたその一翼を担うことが、今日、強く求められているのであります。この点、新年度予算におきましては、投資的経費が地財計画を 5.3ポイント上回る16.8%と積極的な対応がなされており、評価をいたすものでありますが、市長は、本市における公共投資の拡大に当たり、どのような視点から、またどのような分野に重点を置かれたのか、まずお伺いをいたしたいのであります。 また、公共投資は、経済安定のため、中・長期的に継続した伸びが必要なことは申し上げるまでもございませんが、5年度以降も確かな財源確保の見通しがあるのかどうかも、あわせお聞かせをいただきたいのであります。 第2は、公共下水道事業についてであります。我が党は、豊かさを実感できる生活基盤充実の柱として、下水道の整備促進を今日まで強く訴えてきたところであります。市当局の御努力によって、下水道施行30年を迎える明年度にはその普及率が60%の大台を超えることとなったのであります。しかしながら、その結果、3年度末の企業債残高は 780億円にも上り、将来にわたる下水道会計の健全維持ができるかどうか、極めて懸念をされるのであります。下水道整備を求める市民の声はますます強いものがありますが、下水道の普及促進と下水道会計の安定という二律背反する課題の中で、今後どのような形で下水道整備を進めていかれるのか、その基本的姿勢を改めてお尋ねをしておきたいのであります。 また、下水道料金につきましては、今回は幸いにして土地収入があり、大幅な市民負担は避けられましたが、臨海・犀川左岸両処理区の供用が開始をされる平成6年には、大幅な減価償却と企業債償還が一挙に始まることとなり、今からその料金改定が心配をされるのでありますが、どのような見通しをお持ちなのかもあわせてお伺いをいたしたいのであります。 第3は、公共用地の確保についてであります。私もこれまで、都市政策を進める上において土地の確保が不可欠であるとして、具体的な跡地を挙げ、その必要性を問うてきたところでもあります。市当局も積極的にその取得を図られているのでありますが、税務署を初め駅西合同庁舎移転に伴う国の機関の跡地、近く移転予定の大和紡績跡地、そして金沢大学城内跡地など、本市の都市政策上欠くことのできない用地がメジロ押しであります。そこで、これらの中で既に市として取得対応が決定をいたしているものがあれば、具体的に明らかにしていただきたいと思います。 第4は、審議会のあり方についてであります。新年度予算におきましては、金沢都市文化懇談会や「福祉プラン21金沢」施策推進委員会など、幾つかの審議会等の設置が予定をされております。広く市民各界各層の意見を聞き、万機公論に決すべきは民主主義の理想の姿でありますが、一方では行政の隠れみのとの批判があることも、これまた事実であります。市長は就任以来、審議会等の設置には殊のほか熱心でありますが、安易な審議会の設置は厳に慎まなければなりませんし、金沢市政が審議会行政であるとの批判を受けるようなことがあっては、これまた断じてならないのであります。市長は、審議会のあり方についてどのようなお考えを持っておられるのか、お伺いをいたしたいのであります。 第5は、救急車の配備についてであります。金沢市におきましては、消防力の整備とともに救急活動の整備にも力を入れられ、各分署や出張所にも計画的に救急車が配置をされてきているところであります。しかしながら、まだ配備されていない小立野出張所や森本出張所の付近、あるいはそれ以遠で事故が起こった場合、広坂消防署など、交通量が極めて多いところから出動をしなければならない現状であります。一刻を争うものだけに、より機動的な対応が必要と思うのでありますが、この際、すべての出張所に救急車を配置するお考えはないか、お伺いをいたしたいと思います。 あわせて、ドクターカーの導入は現在どのような状況にあるのか、あわせてお答えをいただきたいと思います。 この問題の最後は、(仮称)金沢ドームの建設についてであります。この件につきましては、多くを語る必要はないと存じます。私も過去に、そして同僚の関戸議員も前回の議会におきまして、その建設促進を強く訴えたのであります。残念ながら、今回の予算ではその片りんすら見ることができなかったのであります。金沢ドームの建設は、ポスト国体の切り札ともなりますだけに、その対応を急がなければならないと思うのでありますが、いつごろまでに具体的な結論を出されるおつもりか、改めて市長の見解をお聞きいたしたいと存じます。 質問の第2点は、市職員の勧奨退職者の再就職先、いわゆる天下りの問題についてであります。 さて、定年を迎えてからもまだ働き続けたいと願う人が多いことは、各種のアンケート調査からも明らかであります。このことは市の職員とて例外ではなく、勧奨退職をされる方々のほとんどは、再就職を望んでおられるようでもあります。市当局におかれましては、これまで勧奨退職される参事以上の方々の再就職先を責任を持って斡旋をしてこられたのであります。そのことを自体を云々するつもりは毛頭ありませんが、問題はその就職先にあります。 私の調べによりますと、平成2年度の状況は、退職者30名のうち各種団体に8名、市の関係団体に9名、そして民間企業に10名、その他3名となっているのであります。各種団体や市の関係団体はともかくとして、市と取引関係のある民間企業への就職は厳に慎まなければならないと私は考えるものであります。この問題につきましては、あの公共工事資料漏洩事件のときにも問題を提起をし、一考を促したところでありますが、いまだ改善の兆しが見られないのは極めて残念と言わなければなりません。 「李下に冠を正さず」との例えどおり、市民から疑惑を招くような行為は早急に改めるべきであり、ましてや清新な山出市長のもとではなおさらでないかと思うものであります。この点について、市長の忌憚のない御見解をお聞かせいただきたいのであります。 また、勧奨退職者に対する斡旋の措置は、定年が60歳になるまでの暫定措置であるということもお聞きをいたしたわけであります。近く60歳定年制が施行されるようでありますが、これが実施されれば、本市は退職者の再就職先の斡旋を一切行わないのかも、あわせてお聞かせを願いたいと思います。 質問の第3点は、企業の文化活動と文化振興策についてお伺いをいたしたいと存じます。新しい企業活動のあり方として、営利性、そして利潤の追求一辺倒から、社会貢献活動の重視といった転換が最近の大きな傾向となっているようであります。そうした活動の中で、今、最も注目をされているのが企業の文化活動であります。企業の文化活動、あるいは文化支援という概念は、少ししゃれた言い方をいたしますと、フランス語で「メセナ」と言うそうであります。これが今後の企業活動のキーワードとなるばかりでなく、町づくり施策に大きな役割を担っていくことは必定と存じます。 このような企業の文化活動の中で最も目を引くのは、スポーツや音楽などの大会スポンサーとなる、いわゆる冠大会であるとか、映画や演劇などの興行を積極的に支援をするといったものもあります。また、ハード面においては、美術館、博物館あるいはホールの設置、運営などもろもろがあり、そのほかにも学術・教育活動に対する支援といったものから、さらには地域住民に溶け込んだ地域の文化活動への支援、企業施設の地域への開放などといった身近なものまで、幅広い活動が行われきつつあります。 そこで、本市の企業はどのような活動を行っているのかに目を転じてみますと、今申し上げましたように、各興行の支援やオーケストラ・アンサンブル金沢を利用した文化活動などといったものがわずかに思い浮かんでくるぐらいであります。ハード面に至ってはほとんど思い浮かばないのが現状ではないかと存じます。無論、ほかにも各企業がそれぞれ地道な努力をなされていることとは存じますが、仮にも国際文化産業都市を称する本市としては、この面ではその質、量とも極めて貧弱と言わざるを得ないのではないかと存じます。 確かに、本市企業の大半が中小・零細企業であることを考えれば、積極的な支援や企業のイメージアップを図るため独自の文化施設の設置を企業自体が望んでいたとしても、資金的な面から積極的になれない状況にあることは十分承知をいたすところでありますが、国民文化祭を目前に控えた今こそ、文化都市金沢にふさわしい企業メセナを育てる絶好のチャンスではなかろうかと思うのであります。そのためには、行政サイドも助成制度の充実であるとか税制面での優遇であるとか、種々の条件整備を進めるとともに、思い切ったトップ外交の展開も、これまた必要ではないかと思うのでありますが、この点、山出市長はどのような認識を持たれているのか、お聞きいたしたいと存じます。 次に、文化振興策に関連して、金沢美大やオーケストラ・アンサンブル金沢の利用のあり方についてお尋ねをいたします。 文化振興策の一環として、行政サイドがオーケストラ・アンサンブル金沢や金沢美大を十二分に活用することについてはやぶさかではありませんが、単に行政サイドの都合による安易な利用方は、厳に慎まなければならないと思うものであります。例えば、本来、オーケストラ・アンサンブル金沢は、石川県や金沢市の文化振興のために、世界的にも通用するような質の高いオーケストラとして設立をされたものであり、その芸術性、音楽性を絶えず高めていくことが課せられた命題とはいえ、また、そうしてこそ本市文化の高さを世界に広くアピールするとともに、評価を得ることにつながると思うからであります。 しかしながら、現在の活動において、一例ですが、小中学校での演奏会などといったことに余りにも利用するのは、児童・生徒の情操教育の一環とはいえ、本来のあるべき姿とかけ離れているように思えてならないのであります。私は、オーケストラ・アンサンブル金沢は金沢文化のシンボルとして常に尊厳に満ち、そして格調の高さを世界に誇る、世界に冠たるオーケストラであってほしいとこいねがうものであります。市長は今申し上げた点についてどのような見解をお持ちなのか、お伺いをいたしたいと存じます。 また、金沢美大についても同様に、金沢市の組織の一部であるからといって行政サイドが頻繁に利用することなどを差し控え、もっと芸術活動に専念できるような環境づくりにこそ意を用いられるべきではないかと思うものでありますが、いかがでしょうか。あわせ市長から御答弁を承ります。 質問の第4点は、教育問題について3点お尋ねをいたします。 第1は、学校週5日制についてであります。この問題につきましては、今議会においても多くの議員の皆さんから質問の通告がなされ、極めて関心の高いことがうかがえるのであります。私も、子供たちにゆとりを与え、家庭生活をより充実させるためにも、学校週5日制の実施については異論はないのでありますが、今でも日曜・祝祭日に共稼ぎの家庭があることを考えれば、地域の協力や受け皿づくりの問題は決して新しい問題ではなく、学校週5日制はその延長線上にあるということが言えると思うのであります。一時的なムードに流されて、行政が一過性のイベント屋になっては決してならないのであります。学校週5日制はようやくその緒につこうとしておりますが、先は長いのであり、息の長い対策が求められると思うのでありますが、教育長の御見解を改めてお伺いをいたしたいのであります。 第2は、生涯学習についてであります。私も、生涯学習の重要性について、過去何回か質問をいたしたところであります。今回、生涯学習推進施策を新年度予算の柱の一つとされたことは、まことに時宜を得たものと、これまた高く評価をいたしたいのであります。そこで、今回、社会教育課を生涯学習課に改められたようでありますが、その人員体制は以前と全く変わらないようであります。行政主導から市民主体への生涯学習ということを考えるならば、当然にその関連業務も増大をいたすものと思われますが、果たして現体制で大丈夫なのかどうか、まずお聞かせを願いたいのであります。 また、生涯学習の分野は多岐にわたり、市役所の縦割り行政ではなかなか機能しにくい面もあるのではないかと懸念をいたすものでありますが、当局の見解をあわせお伺いいたしたいのであります。 3つ目は、変質者対策についてであります。福岡県飯塚市で起こった幼い2人の小学生殺害事件は、まだ私どもの記憶に新しいところであります。また、大事に至らないまでも、この種の未遂事件が全国各地で頻繁に発生しており、本市におきましても長田町、戸板、金石、扇台、泉野校下などで同様の事件が相次いでおります。学校はもちろん育友会、地元の方々もチラシの配布やパトロールを行って、子供たちを守るために懸命の努力がなされているところであります。この際、自治体もまたその先頭に立つべきと思うのでありますが、市当局は子供を守るために具体的にどのような手だてを講じていかれるのか、あわせてお聞かせをいただきたいと思います。 質問の最後は、市長の政治姿勢についてであります。 山出市長が市長に就任され、はや1年数カ月が経過をいたしたわけであります。その間、江川市長時代からの懸案事項の解決に取り組まれるとともに、女性教育長の登用、公共用地の先行取得や環状道路の整備促進に努められるなど、山出カラーの創出にも腐心をされているところであります。政治家として一回りも二回りも大きくなった市長に対する市民の評価も高いものがあります。中でも市長の笑顔は、あの「紀子様スマイル」にも匹敵するものであり、人々の心を和ませ、引きつけるには十分過ぎるほどの魅力があり、市民各界各層に幅広いファンを広げているようであります。しかしながら、一たん仕事となりますと、まさに仕事の鬼と化し、その表情も打って変わって厳しくなり、職員はその一挙手一投足に左右されている状況と聞き及ぶのであります。仕事に厳しいことはまことに結構なことではありますが、私は、このことが職員を萎縮させはしないか、懸念をいたすものであります。 政治家としては、まさに申し分のない山出市長であります。あなたの市政に対する豊かな経験と知識、そして人々を魅了する太陽のような笑顔、さらに太平洋のように広く深い包容力を身につければ、まさに「鬼に金棒」であると私は思います。21世紀を指呼の間にして、金沢市政の前途にはまだまだ多くの課題が山積しており、金沢市の将来は、まさに市長の双肩にかかっていると言っても決して過言ではありません。市長におかれては、健康に御留意され、ますます活躍されんことを心から願うものでありますが、市長の今後の政治姿勢についてお示しをいただきながら、私の質問を終わります。(拍手) ○議長(山田初雄君) 山出市長。   〔市長山出保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 34番川議員のお尋ねにお答えをいたします。 予算の編成に当たって、どういう視点で、どういう分野に重きを置いたかとお尋ねでございました。社会資本の整備、このことに意を用いました。その中で、一つは、金沢が将来発展するための条件として、駅の周辺整備、環状道路の整備、こういう都市基盤の開発に意を用いた次第でございます。同時に、もう一つの面は、市民の皆さんが真に豊かさを享受できるように、住宅であります、下水道であります、同時に道路、河川、そうした身近な生活環境の整備に意欲的に取り組んだ次第でございます。 公共投資の実行のために、5年度以降確かな財源確保の見通しがあるのかということでございました。5年度以降の計画施設の整備に当たりましては、特定目的基金を活用するなど可能な限りの手だてを講じまして、4年度予算編成に際しましても、財政の年度間調整には最善の対応を期した次第でございます。今後とも中・長期の展望に立ちまして、公共投資の計画的、安定的な推進に努力をしていきたいと、こう考えています。 関連をして、下水道事業、これに取り組む姿勢をお尋ねでございました。財政事情は厳しいものがございますが、快適な生活環境を整備する第一の条件は下水道であろうと思います。同時に、今言われております景気対策、景気対策に最も効果的なのは、私は下水道ではなかろうかと、こう思っています。下水道をやればゼネコンだけでございません。管工事屋さん、そして便所や流しをさわりますから、壁屋さん、大工、その波及効果は大変に大きいわけであります。こんな視点からも下水道事業は重視したいと、こう思っております。幸いにいたしまして、安原と粟崎の地区で終末処理場の確保が地元の皆さんの御協力でできました。これからは管渠の普及に努力したい、こう思っております。 未整備地域の市民の御要望は余りにも大きいものがございます。いろいろ難しい条件はございますけれども、現行の年間の面整備水準を落とさないように努力してまいりたいと、こう思う次第でございます。 料金改定の見通しをあわせてお触れでございました。仰せのとおり、臨海、犀川左岸の下水道事業の供用開始に伴いまして、収益における資本費の増大は避けられぬ、そのように思っております。したがって、より一層経営の合理化、効率化に努めてまいらなければなりません。同時に、両処理区の新たな供用開始の状況から見ますと、その時点で料金改定の検討はしなきゃいかぬ、このように今のところ思っておるところであります。 公共用地の確保にお触れでございました。現在、公共用地といたしまして、比較的大きい規模の用地の取得を検討しておりますものを申し上げます。駅西合同庁舎の移転ができまして、その跡地として金沢気象台の跡地、法務局問屋町出張所の跡地、それに北陸農政局金沢統計情報出張所--馬場にあります。この跡地を考えております。同時に、民間の用地といたしましては、大和紡績金沢工場、それに石川県経済農業協同組合連合会、この用地について譲渡の申し入れをいたしておるということでございます。そのほか、たびたびお尋ねの金沢大学の城内の跡地、大学附属小・中学校の跡地、これも対象である、こう申し上げます。 審議会のあり方についてお触れでございました。私は、審議会は行政を補完する附属機関である、このように思っています。政策判断の支援をするものでございます。この種の審議会につきましては、見直しはしましてもふやす考えは持っておりません。 ただ、ここで申し上げたいのは、仕事を専門的に進めるための、もろもろの意見を聞くための懇話会等のことでございます。御案内のとおり、行政は量的拡大から質的向上を期すべき時代になってまいりました。多くの方々の専門的な意見を聞いて、そして行政の質を高めていかなきゃならぬ、そのように思っております。わかりやすく申し上げますと、芸術ホール1つつくるにいたしましても、音楽を奏でる人の立場、演劇をする人の立場、舞踊をする人の立場、それぞれの意見をお持ちであります。そういう専門の方々の御意見をよく聞いて、そしていい仕事をしたい。聞けばいい仕事ができる。そのための懇話会でありますとか委員会等は、私はこれからも使っていきたい、こう思っておるわけでございまして、ここら辺は、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 もとよりのこと、市民を代表する政策判断の機関は議会であります。議会を最重要視する私の立場はいささかも変わらない、こう申し上げます。 救急車の配備についてお触れでございました。すべての出張所に行き渡るようにということでございます。「金沢市基本計画」の後期に配置を計画をいたしておりますが、実際の出動の状況、あるいは財政事情、これらを考えまして関心を寄せていきたいし、配慮をして臨んでまいりたい、こう思っております。 ドクターカーの件でございますが、先進都市の調査を終えまして、種々の問題点について、今、関係者と協議をしておるところでございます。導入には、何せ国の方針も確定はいたしておりません。難しい問題も多々ございますので、明年度も研究を重ねてまいりたいと、こう思っておる次第であります。 スポーツドームの建設についてお触れでございました。何度もお尋ねをいただきながら、時期を含めて明確にお答えできないこと、甚だ残念に思っています。1年を通じたスポーツドームが必要であるということについては大きな関心を寄せておりますが、用地のこと、経費のこと、これらを考えますと、なおなお研究をしなきゃいかぬ、こう思っておる次第でございまして、ぜひ御承知を賜りたいと思う次第であります。 民間企業への再就職についてお尋ねでありました。本人がそれぞれの考えで再就職されておりますが、一たん就職されれば立場が違ってくるわけであります。在職中の職務との関係で誤解を招くようなことがあってはなりません。公私のけじめは厳しくあるべきだと私も考えております。こうした観点から、民間企業への再就職につきましては特に慎重でありたいと、こう思っておる次第でございます。 なお、あわせまして年金受給年齢と定年年齢が同じになった場合に、勧奨再就職の斡旋をするのかとお尋ねでありました。当面は、人事管理上の必要もあり、管理職員の個別勧奨は続けたいというふうに思っておりますが、今後、年金受給年齢と定年年齢との関係が出てまいりますが、年金受給年齢が60歳ということになりますれば勧奨は難しい、そう思っています。 企業のメセナ活動についてお触れでございました。今、私が知る限りでは、市内では数社の企業が学術・教育、文化、スポーツについてメセナ活動をなさってくださっていらっしゃる、大変ありがたいことだと、このように思っております。昨年でございますが、金沢の出身者で大阪にいらっしゃる横浜さんという方であります。横浜鋼業株式会社の役員でございますが、現金1億円と自社株50万株を御寄附をいただきました。金沢市文化創生財団を設立をして、金沢のこれからの文化振興に役立てるということにしたわけでございまして、これも立派なメセナ活動の一つであろうと、こう思っておる次第でございます。 企業の社会還元の一方法でございましょうし、企業収益の社会への還元策の一つでもありましょうし、そのように思いますと、私も、このメセナ活動については大きい関心を持っていきたいというふうに思います。同時に、こうした企業者の皆さん方が、やはり金沢の文化的風土、そういうものに関心を寄せてくださるように、雰囲気づくりは私どもの仕事である、こんなふうに思っていまして、努力をしなきゃいかぬなと感じておるところでございます。 オーケストラ・アンサンブル、小学校に使うというのは少し小さ過ぎないか、美大もまた使い過ぎではないかと、こういうお尋ねでありました。アンサンブル金沢は世界のオーケストラでありたい、私も同感であります。同時に、金沢美大も世界に通ずる芸術大学でありたい、私もそう思っています。しかし同時に、アンサンブル金沢は、小学校の子供さんの情操教育も片方で考え、そして資金的な運用面で収益を上げることに考えを払わなきゃならぬという一面も、私は否定できまいというふうに思いますし、美大にありましても、いたずらに象牙の塔にこもるのではなくして、市井に出て、お菓子屋さんの包装紙1枚についても指導をする、そんな一面も美大の大切な部分ではなかろうか、こう考えています。大所高所に立ちながら、きめの細かい配慮もしなきゃならぬ。人生のあり方、生きざまも、またこのようなものではなかろうかな、そのことを川議員が御指摘であろうと、こう思っておる次第であります。 生涯学習課の人員体制についてお触れでございました。今も生涯学習は進められておるわけでございますが、問題は、その中身であろうというふうに思っております。本当に市民の立場に立ち、そして多様なニーズを把握をして的確な情報を提供するなど、そういうことに重点を置いて、新しい時代の期待に沿うように努力したいと思います。御指摘のとおり、横の連絡が大切であります。生涯学習課はまさに窓口にすぎません。よその課との横の連携に遺憾のないようにしていきたいと思います。 市長として変質者対策にも心を配るように。警察、町会連合会との連携等も図ることに一層努力をしていきたいと、こう思います。 最後に、私の政治姿勢についてお触れでございました。穏やかでありたいというふうに思っております。どんな場合でも枯れた心境でということになりますと、凡人の私なるがゆえに大変に難しい面もございますが、修養に励みたい、こう思っておりますので、折を見て温かい御指導をいただきますように心からお願いをして、答弁を終わります。 ○議長(山田初雄君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 34番川議員のお尋ねにお答えいたします。 学校週5日制についての見解をお尋ねでございました。御指摘のとおり、学校週5日制にかかわる諸問題には息の長い対策が必要だと思っております。そして、何よりも児童・生徒自身が主体的に余暇の活用ができるよう、学校、地域、家庭の三者が一体となって支援していくことが肝要であると考えております。 以上でございます。 ○議長(山田初雄君) これにて本日の質疑並びに一般質問を終わります。            ~~~~~~~~~~~~~~~~~ △散会 ○議長(山田初雄君) よって、本日はこれにて散会いたし、次の本会議は明12日午前10時から開きます。 本日はこれにて散会いたします。            午後5時12分 散会 -------------------------------------  〔参考〕 -------------------------------------- 平成4年定例第1回金沢市議会               発言者順序表 発言 予定日 発言順序 議席番号議員名所属名  3  月  11  日 (水)   1  42    北市朗  自民   2  30    大谷正男  社会   3  10    森尾嘉昭  共産   4  35    松本捷男  自民ク   5  32    南部康昭  公明   6  34    川紘一  民社  3  月  12  日 (木)   7  3    中西利雄  自民   8  7    田中仁  社会   9  5    的場豊征  自民   10  9    近松美喜子  共産   11  14    東出文代  社会   12  18    安達前  自民  3  月  13  日 (金)   13  31    本間勝美  公明   14  13    杉浦常男  共産   15  23    上田忠信  自民...